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拉致問題が膠着している。拉致問題が報道されるたびに、被害者やその家族の無念さを痛いほど感じる。自分がその立場だったら、と。人生が無為に流れることほど苦しいことはないだろう。
そんな中、とんでもない発言がマスコミを賑わしている。
「拉致家族戻すべきだった」
自民党の加藤紘一元幹事長の発言だ。一時帰国した5人の拉致被害者を北朝鮮に帰さなかったことが、現在の日朝交渉停滞の原因だと断じている。
もちろん拉致被害者家族会や「救う会」から、猛批判を浴びた。ネット上でも半ば“祭り”状態だ。
拉致問題の膠着にはさまざまな要因があるだろうが、加藤氏のごとき体温の感じられない冷血動物がかつて政府中枢にあったことに大きな原因が潜んでいるように思えてならない。往々にして、行動原理は利権のみだったりするから始末におえない。
一人の人間が、完全に他人の立場に立って物事を考えるには限界があるだろう。しかし、拉致問題については、被害者やその家族の心情に共鳴することのない政治家は、少なくとも何ら有効な手段に打って出ることはできないと思える。
日本は、民主主義国家で言論の自由も保証されているわけだが、このような“痛い”発言が国会議員の口から飛び出してくるのが現実だ。普段から低レベルな発言に終始しているのでは、と勘ぐってしまう。
北朝鮮による拉致被害は主として日本海側の海岸沿いで発生したものと認識されることが多いようであるが、実は埼玉県出身者らも巻き込まれている。北朝鮮から死亡と伝えられた田口八重子さんはじめとする拉致被害者、北朝鮮の関与が疑われる特定失踪者が合わせて17人ほどいるという事実はあまり知られていない。
拉致は決して他人事ではない。私たち日本人すべての問題に違いないのだ。
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