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以下思いつくままに
今度の災害は西暦869年貞観地震以来の規模だ。こうなったら富士山が300年ぶりに噴火しても驚かない(前回は1707年宝永年間)。
大リーグのイチロー、ビートたけし等著名人が多額の寄付をしたと続々報じられている。気になったのはその中に金持として有名な政界の友愛先生の名がないことだ。政治資金規正法が禁じている?それなら議員を辞めて私人として寄付すればいい。今こそ友愛精神を発揮してもらいたい。それが今彼にできる国家への最大の貢献だ。知恵がないのだからせめて金をだせ。
この際各政党は年間300億円もある政党助成金を当分すべて被災者に寄付してはどうだろう。法律は変えればすむことだ。先ず隗より始めよ、率先垂範。
昨年5月25日の阪神新井の珍プレーに関する私のブログを参照
http://blog.livedoor.jp/qingmutong-aoki/archives/2010-05.html?p=2#20100525
あれ以来新井は相当頭が悪いのではないかと疑っていた。だが彼は選手会長としてオーナー側が予定通り開催と決定したことを批判した。「世間が節電しているのに煌煌と明かりをつけて野球をしていいのか。被災者のことを思うと野球をする気になれない」。ナベツネさんの発言よりよほど道理に適い情誼もある発言だ。大いに見直した。
野球で思いついたが、埼玉スーパーアリーナを避難所に提供した埼玉県の英断にならって東京ドームを避難所にしてはどうか。東京ドームは、デーゲームの時ボールが見にくい、天井が低いのでよくボールがあたる、左中間右中間の脹らみが少ないのでホームランが出やすい等野球場としては欠陥が多いが避難所としては申し分ない。エアコンも効くし五万人の入場者を想定しているのでトイレも十分ある。災害時の避難所として設計されたと思えるほどだ。
巨人の試合をどうするかって? 首都圏には他に立派な球場が4つ(神宮、所沢、千葉、横浜)もあるのだから空いているところを使えばいい。
ところで東京ドームは徳川御三家の一つ水戸家の庭園「後楽園」の元敷地にある。「後楽」は成語「先憂後楽」から。「為政者たるもの(エリート)は民に先んじて憂い、民に後れて楽しまなければならない」という意味。東京ドームを避難所にすることこそ水戸光圀公の精神に適うものだ。「後楽」のこの意味を知っている国会議員が何人いるのか甚だ心もとない。
先週の記事とも関連するが電力会社が一般企業と違って資本効率を高めようとしないのは、独占事業であるため決して赤字にならないような価格設定ができるからである。郵便事業と同じ。もし例えば東京ガスが燃料電池による自家発電を推進する等競争原理が働けば東電も真剣に資本効率の最適化を考えるだろう。
日本の大企業経営者の駄目さ加減については当電子新聞の以下の拙文を参照されたし(昨年12月21日掲載)。
http://www.qualitysaitama.com/?p=11918
ちょっと思いつくだけでも昨年夏の日本郵便の小包配達遅延、東電、そしてみずほ銀行のシステムトラブルだ。
みずほ銀行はもし入金の遅れで手形や小切手が不渡りになれば、どう責任を取るのだろう?
東電、みずほ銀行の人事に共通する問題点がある(それは日本の大企業の通弊でもある)。東電の役員中原発を知る人は一人もいない(大前研一氏の指摘)、そして多分みずほ銀行の役員中システムが分かる人は一人もいない。いわゆるゼネラリストが幅を利かし専門家は偉くなれない。官僚組織も同じ。ゼネラリストと言えば聞こえはいいが、早い話何一つ専門分野がないことを意味する。
普段大した仕事もしていない大企業幹部が多額の給料をもらっているのは危機に際して正しい判断を下して初めて正当化できる。
原子力安全保安院がまったく機能していないのも根っこは同じだ。あれは通産省が天下り先として作ったものだ。以下池田信夫氏のツイッターから
いつも会見が「わかりにくい」と評判の悪い保安院の西山審議官の前職は特許庁で、その前は通商政策局。原発を理解してない素人が説明して、聞いた方が理解できるはずがない。
みずほ銀行の問題に戻る。中国の銀行は平日でも五時まで窓口が開いているし、大きな支店は土日も開いている。日本の銀行も中国を見習ったら?日本の銀行の取り得は、愛想がいいことだけだ。内心小口預金者など客とは思っていないけれど。窓口を閉めた後も内部事務が忙しい? 貸出しは減る一方、資金の相当部分を国債購入に当てている。何でそんなに忙しいのだろう?
昨日みずほ銀行の頭取が記者会見で「開局は予定より遅れる」と言っていた。「開局」なんて社内用語でごまかすな。一般の用語では「復旧」だろうが。
日本の原発事故で中国でもうろたえている人々がいる。だが風は西から東に吹いているので中国に飛来することはない。「あなた方は心配しなければいけないのは日本からの放射能飛来ではなく新疆省にある原爆実験場からの飛来ですよ。それに黄砂も」
出荷停止や風評被害に遭われた農業、酪農に従事する人々には、絶望することなく被害額をメモする等東電に対する損害賠償請求に備えることをお勧めする。昨年秋収穫されたもので今度の原発事故とは何の関係もない福島産の米まで売行が悪いと聞く。米は秋に収穫されることを知らない日本人が増えたのかな。
BBCによると駐日イギリス大使は、原発周辺以外の放射能レベルは無視できるレベルだとし、自国民へ避難を呼びかけた各国の過剰反応を批判している。
災害対応は戦争に似ている。
ノモンハンでソ連軍の猛攻に周章狼狽した師団長小松原道太郎は「日本の兵隊さんは勇敢と聞いているから何とかしてくれるだろう」と司令官にあるまじき言を吐いた。小松原は武人というより軍服を着た役人だ。
この時ソ連軍を指揮したジューコフはスターリンへの報告で「日本の兵隊下士官はすこぶる勇猛果敢、だが上級将校は無能」と書いている。
「上級将校の無能」ぶりでは海軍も負けてはいない。ミッドウェイ海戦では当時世界最優秀の零戦と歴戦のパイロットを擁しながら、司令官南雲忠一の一瞬の判断ミスで大敗北を喫した。
この国はエリート選抜において根本的欠陥があるかもしれない。
(ジャーナリスト 青木 亮)
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