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最近スーパーなどでレジ袋をもらわず、持参した袋やマイバックを使用する人が増えている。
レジ袋は、全国で年間300億枚使用されている。また、製造・加工・焼却の段階においてCo2が排出される。さらに、レジ袋を作成するのに、1枚あたり18.3ミリリットルの石油が必要とされ、年間使用の約300億枚に換算すると、55万8000キロリットルに相当し、日本の1日あたりの原油輸入量に匹敵する量だという。
これを削減するためにはじまったのが「マイバッグ持参運動」だ。
数年ほど前から、スーパーを中心に行われはじめた。しかし最初は、ほとんど消費者には浸透していなかったように思う。わざわざ袋を持参するのも面倒という人が大半だったのではないだろうか。だからこそ、スーパーではポイント制を取り入れ、「30個たまれば、100円引き」などで持参を促すこととなった。また、スーパーが無料で配っていたエコバックがあまりにも不評だったせいか(私がもらったのは、深緑の無地一色。とても持ち歩く気にはなれなかった代物)、デザイン性の高いエコバックも販売されるようになった。
こうして、だんだんと消費者がマイバック持参で買い物にいくことに違和感がなくなった時期を見計らって、レジ袋を有料化したスーパーもでてきた。もしくは、レジ袋を持参すると、1000円以上の購入で2円値引きとしたところもある。消費者も、お金がかかるならマイバックを持参するようになり、普及率も相当あがったと思う。
しかし、その一方で万引き率もあがったというから驚いた。確かに袋に未会計の品物をいれても、入れた瞬間を押さえなければ、他の店で買ったという言い訳がたつ。私も、買ったものを袋にそのままいれて、別のスーパーに入ることがよくある。その時は、「万引きしたみたいでイヤだな。何か店員に言われたら、購入したレシートがちゃんとあるから大丈夫」など余計な心配をしたことがあるのは事実。エコバック持参を逆手にとるとは、泥棒はよく悪知恵が働くものである。
また、店のカゴをそのまま家に持って帰ってしまうカゴ盗難も増えたという。バッグを忘れたけれど、レジ袋を買うのは悔しいという心理からだろうか。持って帰ってその後はどうするのか。また返しにくるのも面倒で捨ててしまうのかもしれない。
お店としても、レジ袋がいらなければ経費もかからないと思うが、かえって万引きやらカゴ盗難が増えてはたまったものではない。また、川口のあるスーパーではレジ袋有料化にした途端に客足が途絶えて売り上げが落ちてしまい、有料化を廃止したと聞く。
実は、マイバック持参運動は、“環境に優しく、お店の経営に厳しく”となっているのではないだろうか。
これらの問題を解決できてこそ、マイバック持参運動が本当に評価されるであろう。
(楠本 あおい)
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