桃太郎は家来が欲しかった

家来への報酬はキビダンゴです

キビダンゴは名誉です

キビダンゴは権力です

キビダンゴは欲望です

家来は桃太郎の目線の下です

私が見たこの世の風景

人の多くは自分の目線以下の人が多いことに満足する

家来は家来で自分に続く者を見てうなずく

キビダンゴにつられて集まったのは

犬、猿、璞です

人間ではありません

最後の晩餐のとき

キリストは使徒達の足下にひざまずいた

その人は使徒達の足を洗いながら言った

上に立つ者は従う者のようでありなさい

そして私の思うことを思い、感じることを感じる者は

家来でなく私の友であると呟いた

昔竹林に七人の賢い人達が時折集まり

友ありて遠方より来たる　と

歓談をしていたという

私も一緒に遊んでもらいたいと思ったが

キリストよ

残念ながら私は七賢人のように賢くはない

親分になる器ではないが

キビダンゴをいくつもらっても子分になる気はない

何時までも一人でいるのも目障りなので

私はあなたの家来になりたいと思っている