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環境関連の仕事をしていると、環境に関係するであろう用語には特に敏感になって来る。例えば、エコドライブ・エコライフ・エコキッズ・エコクッキングなどエコが頭に来る表現や、グリーンロジテック・グリーン電力証書・グリーン税制・グリーン調達・グリーン雇用などグリーンが頭に来る表現などがある。
それで、今回はあまりまだ知られていないと思われる、グリーンITについて触れてみたいと思う。
かくいう私も、つい先日開かれたバイオ燃料の展示会の際に、はじめて耳にした用語であった。このバイオ燃料の主催者であるインターナショナルデーターコーポレイションジャパン株式会社というブースでのことである。
インターナショナルデーターコーポレイションジャパン株式会社はIT業界における市場調査およびコンサルティングの会社である。
この記事の内容をご覧になって、もし関心があるようでしたら、9月4日にインターナショナルデーターコーポレイションジャパン株式会社が、フォーシーズンズホテル椿山荘 東京 ボールルームにて「Green IT Conference 2008」を開催するので参加してみるのも良いかもしれない。小生は、もともとITには関心があるので参加することにした。
さて、グリーンITとはそもそもどういうことを意味するのであろうか。中小企業のIT入門マガジンであるCOMPASS夏号ではこのように説明されていた。
グリーンITは「ITによる環境保護」と「ITにおける環境保護」の二つに分類できるとある。
前者は、ITを活用して無理・無駄をなくし環境に貢献する活動であり、例えば、適切に在庫管理できていれば、不要なトラック運送や不良在庫の焼却が減り、二酸化炭素の排出を削減できる。また、電子メールや電子会議システムなどの利用により出張回数が減るので、電力や燃料などの消費削減にも繋がる。
電子会議システムで思い出したのは、今年の正月のNHKの番組である。ドイツの特集であったが、その中で電子会議システムのメリットが取り上げられていた。印象深かったのは省エネはもちろんであるが、出張に行かないことにより、家族団欒の時間が増えたことが良かったと男性社員が述べていたことである。省エネにより、時間の有効活用が出来るので、これは一石二鳥である。
後者は、IT機器そのものの電力使用量や発熱量を減らすことへの企業側の取組みで、消費電力が従来の40%も削減できるサーバーなどを導入することを意味する。
読者の方は、グリーンITという言葉からどのようなイメージを持たれるだろうか、個人的なイメージとしては、それほど多くは電力消費していないだろうと、高を括っていた。
ところが、経済産業省の調査によると、国全体の消費電力に占めるIT機器の消費電力の割合は、2006年には5%程度であるが、2025年には15~20%になると試算されているのを知り、これは本腰を入れてグリーンIT化していく必要があると考え方を改めざるおえなかった。
グリーンITをネットで検索して調べてみると、次のような記述に目が止まった。「グリーンITは、機器の買い替えによるコスト増というマイナス要素という受け取られ方をされている場合もありますが、ITによる環境対策への貢献という側面を考えれば、グリーンITは、経営効率の向上、利潤拡大、といったITの新たなビジネス・チャンスを生み出すトリガー(引き金)であるとも考えることが出来ると思います。」(CIOリンクスより)
環境ビジネスを柱とする小生にとって、グリーンITは新たなビジネス・チャンスを生み出すトリガーという部分が、特に印象深かった。
小生は、システムアドミニストレーターとして、製造業の業務の効率化の為にITを有効活用してきたので、いかにIT化が大きな結果を生むのかを体験してきた。例えば、購買の発注業務に関してであるが、以前は男性が五人で手書きで処理をしていたが、システム導入により男性が0.5人で済むようになった。何と10倍の効率アップである。
環境ビジネスに携わる者として、また長年IT化を推進して来た経験からして、グリーンITはまさしく小生にとって最適な用語となりそうである。
加えて、デジタルデバイドという言葉があるように、個人間でもこの格差が大きく開いているが、同様に企業間でも生じている。大手企業は確かにIT化が進んでいるが、中小企業はというと、進んでいる企業もあるにはあるが、一向に進んでいない中小企業も散在している。私の活動エリアはこれらの中小企業の支援をすることによって、グリーンIT化にも貢献できるであろう。
最後になりますが、「グリーンIT完全理解」という本が、日経BP社発行で定価:1,890円(税込)で販売されている。グリーンITのトレンドや要素技術の概要を分り易く解説する必読の1冊と宣伝されている。
(今里 仁)
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