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ブラジルの経済は発展をし続けており、2006年の経済成長率が3.7%、浮き沈みが激しいのが特徴でしたが、ここ数年は、安定した成長率を確保しているようです。
2006年の物価上昇率は3.14%で、物によっては、東京や、ニューヨークより高い(ちなみにサンパウロのマクドナルドのビックマックは世界一高いといわれています)など、物価は高レベルで、そういった意味では我々外国人にとっては、住みにくいといった印象が強いです。インフレについては、すでに1995年以来、落ち着きを見せていますが、過去には月数百パーセントのインフレを経験しており、スーパーで同じ日の午前中と午後で、品物の価格が大きく変わってしまったところから、現在でも、こちらの人たちは、給料をもらうと、大型スーパーに行き、1か月分の生活物資、食料品を買いだめしています。
ブラジルの主要産業ですが、製造業、鉱業(鉄鉱石他)、農牧業(砂糖、オレンジ、コーヒー、大豆他)ということで、基本的には、大豆などの穀物を中心とした農牧業が牽引する経済のようですが、鉱物資源も豊富で、世界第1位及び2位の鉄鉱石の輸入国である中国や日本は、その輸入量の30~20%を、ブラジルに依存しているとのことです。
ブラジルから日本への輸入品でおなじみなのは、鳥インフルエンザ騒ぎ以来、鶏肉で、日本のスーパーなどでみる輸入鶏肉は、全てブラジル産ではないでしょうか?また、あまり知られていないと思いますが、ブラジルには、100人乗りの小型機では、カナダと競う世界トップ企業、エンブラエルがあり、JALも15機、購入を決めたと聞きました。
皆さん方も、最近、良く目に、耳にするBRICs。
ご存知のとおり、ブラジル、ロシア、インドそして中国の頭文字を並べたもので、世界でもっとも経済成長している国々の総称ですが、まさに、サンパウロに住んでいると、いかに経済が良く回っているかが実感できます。
まずは、なんと言っても建設ラッシュ。
いたるところで、高層ビルが建築中で、サンパウロの激しい渋滞を緩和するための外環状道路などの道路工事、そして、やはり渋滞緩和策として期待される地下鉄の延伸や一時廃れていた既存鉄道との相互連絡工事。
これらがいかにすごいかは、資材はもちろんのこと、工事用機材も国内だけではまにあわず、近隣国からも調達している状態で、かつ、その調達が間に合わずに、工期が延期になる、あるいは工事が一時ストップしてしまうといったことがざらに起きています。
したがって、地下鉄工事にしても道路工事にしても、サンパウロっ子たちは、期待をしながらも、発表になっている工期はまったく信じておらず、「2年といっているけど、10年は絶対かかるよ」と平然としかも誰もが言っています。
反面、建設ラッシュに伴う、大規模事故も、日常茶飯事。
地下鉄工事で、道路に穴が開き、車がおっこったとか、建設中の橋げたが落ちた。
などの類の話は、既に、こちらに来て10ヶ月の間に何度か耳にし、目にしました。
(さいたま市水道局副参事 下村政裕)
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