トップページ ≫ 未分類 ≫ 空気の読めない人たちのコミュニケーション術 PART2
未分類
「空気を読めない人」が、どのようにコミュニケーション術を身につけたら良いのかについてを3回シリーズで解説していくことにしよう。
その前に、どうして昨今「空気を読めない人」増えて来ているのかを押さえておく必要がある。ビジネスオーナー養成講座の主宰の田淵裕哉氏は自著の中でこのように説明している。「もともと日本人は世界でも有数の空気の読める民族でした。それは、皆が同じような家に住み、同じような暮らしをし、文化的にも社会的背景にも同じだったことから、同じような価値観を持てた均質性の高い文化だったからこそ、みんなが同じ空気を維持できた。しかし、インターネットの普及や、転職が当たり前になり、多様な生き方が増えてきた現在では、たとえ日本人同士でも同じ価値観を共有することなど不可能になってきた」とその理由を述べている。ということは、空気の読めない人がこれからも益々増加して行くことになるのは間違いないことであろう。
さて3回シリーズの内容を簡単に紹介しよう、初回が「ラポール」2回目が「理解」3回目が「説得」である。このそれぞれの要素の関連は、まず「ラポール」で開かれたコミュニケーションの土台を作り、「理解」で相手の話を聞いて、効果的な質問などをすることにより、相手の状況を把握する。そして、「説得」で相手に自分のビジョンを示し、相手の行動を引き起こすというプロセスである。
今回は、最初のステップである「ラポール」について説明していこう。「ラポール」とは相手を受け止め、相手とのあいだに信頼感を創り出すこと、相手と心の回路をつなぐことである。蛇足にはなるが、確か府中だったと思うが「ラポール」という理容室があった。推測の域を出ないが、その店主は恐らくお客様との良い関係を結ぶことに他店よりも力を注いでいることであろう。
ではどうすれば、この「ラポール」を築くことが出来るのだろうか。それは、相手の経験もしくは相手の現実を共有化することによって得られる。つまり、相手に同調することで、その経験を共有しているということを示すことである。読者の方も多かれ少なかれこの事は既に行っておられることであろう。それは、相手と自分との共通点を探すという行為である。例えば、共通の趣味とか、同じ出身地とかを聞き出すことで何らかの共通点を見出す行為である。
しかしながら共通点がある場合はそれだけで「ラポール」を築くことが出来るが、ほとんど共通点がない場合はどうすれば良いのだろうか。そこで強力な秘訣を紹介してみよう。それは、相手の使っている主な情報アクセスモードに同調させるという方法である。
情報アクセスモードと聞くと何やら難しいと感じるかもしれないが実はそうではない。情報アクセスモードとは、視覚・聴覚・感覚のことであり、そのどれを主として用いているかどうかを知るということだけである。誰しもこれらの五感を使ってはいるのだが、どの五感を主とし情報にアクセスしているのかということで、さまざまな点で異なってくる。
ではその相手が、視覚・聴覚・感覚のどれを主として用いているかを知ることが出来るのだろうか。それを知る方法はいくつかあるが、一番わかり易いのは話すスピードである。話すスピードが早い方は視覚、中間の方は聴覚、遅い方は感覚を主に用いていると言われている。もう一つ紹介すると、話し言葉の内容である。例えば、その話「目にあまりますよ」という方は、目という言葉を使っているので視覚、「実を言うと」を用いる方は、言うという表現が音に関連しているので聴覚、「落ち着きますね」というような表現をする方は感覚を主として用いている。
情報アクセスモードが分れば、次にどうしたらよいのだろうか。それは簡単である。相手の情報アクセスモードに合わせるだけで良いのである。つまり、早く話す方に対しては早く話して、さらに視覚に関連する言葉を用いると良い。例えば、あの話は「見えない」ですねとか、あの形が格好いいですねとかである。相手の方もそのような表現を使っているはずなので、相手が「見えない」ですねと話したら、そうですね「見えない」ですねとオーム返しをするのがより簡単である。
この事を応用すると、セールスの場合「視覚」モードのお客様には話(音)で細かく説明する事よりも、現物を「見せる」ことの方がこのアクセスモードの人には効果がある。一方「感覚」が主モードの方には、触ってみせた方がより効果的であるというように応用できる。
共通点を見つけるという普段行っていることに加えて、今回紹介した秘訣を少しだけでも活用してみるならば、「空気を読めない人」とは決して言われなくなるであろう。
今回は、「ラポール」についてであったが、次回は「理解」について解説して行きたい。
(今里 仁)
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 秋刀魚苦いかしょっぱいか(2024年11月08日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR