トップページ ≫ 未分類 ≫ 民主党が早くも露呈した不安八ツ場ダム建設中止と友愛精神
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民主党は総選挙に圧勝して、八ツ場ダム建設を中止させた。八ツ場と書いて“やんば”と読ませるこの地区は、群馬県長野原町にある。昔、狩人達が狩りをする時に八つの穴場があったという古事からきているという。
吾妻川の清流が流れ、名湯、川原湯温泉があって地元はもとより近隣各県から観光客でにぎわいをみせていた。この地にダム建設がはじまったのは今から57年前。ダム建設の話がもちあがった時には地元住民の猛烈な反対運動が繰り広げられ、多くのマスコミがこのダム問題を報じた。生まれ育った故郷、遠い先祖からの故郷が水没し、湖底に消えるということは、我々の想像の範囲をはるかに越え、言語を絶すると言っても過言ではあるまい。
しかし、八ツ場の人達は最後には、あきらめた。国の施策である以上、断腸の思いで、協力にまわった。この協力にまわった地元の人達の心の苦渋を考えると、胸に激痛のようなものを覚えるのが当たり前だろう。57年間、この人達は河川法にも規制されて、旅館の修理さえ許されず、じっと耐えながらやがての代替地の準備を進めてきたのだ。
川原湯温泉は歌人の若山牧水も訪れ、その風光の美しさをうたった。しかし風光も牧水も政治の前には想い出のひとかけらとしか残らない。政治は非情なのだ。
しかしもっと非情なことが起こった。建設費4600億円のうち3200億円が既に使われ、人々があきらめの中からやっと未来に光明をみつけだしはじめた矢先に、民主党政権は、地区に相談も話し合いもなく、この工事を強制的にストップ。
一体地方分権の姿はどこへいったのだろうか。民主党のテーゼは風と共に去ってしまったのだろうか。1都5県の知事選も、既にこの民主党の姿勢に反対の狼火をあげている。まさに民主党よ、驕るなかれだ。
今、小子の胸に“湖底の故郷”の詩がよみがえる。
“夕日は赤し 身は悲し
涙は熱く頬濡らす
さらば湖底の我が村よ
幼き夢のゆりかごよ”
鳩山さんの友愛とは、人の痛みを分かち合う精神ではなかったのか。
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