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先ず朝日新聞から
4月27日の朝日新聞15面で主筆の船橋洋一氏が「検証昭和報道」で、戦前軍部に抗えず真実を報道しなかった朝日の歴史を恥じている。それは結構だが60年以上前の話を今頃反省されても。船橋さんに問いたい。今は報道すべき事実を伝えていますか?
例えば時流に阿ってか地球温暖化説と二酸化炭素主因説への懐疑をほとんど報道していないではありませんか?
更にネット論壇ではテレビ局が不当に占有している電波の開放が大きなテーマになっているがテレビは勿論のこと新聞も一切報道しないのは自社系列のテレビ局の既得権に抵触するからではありませんか?
20年前リクルート事件に際し大新聞は筆を揃えて、「諸悪の根源は派閥にあり、派閥を生むのは中選挙区制」との論陣を張り小選挙区制という的(まと)外れの政治改革を推進しました。小選挙区制施行後日本の政治が少しでもよくなったかどうか新聞社は検証する責任があるとはお考えになりませんか? 今の若い政治記者は知らないかもしれないが自民党は保守合同の結果できた政党だから派閥があるのはごく自然なことだ。
5月1日、朝日新聞の35面で「国会議事録の印刷で業者が談合した。これは独禁法違反の疑いがある」と大きく書いている。よく他人のことが言えるな。自分たちだって購読料で談合しているではないか。但しさっきの印刷会社のように証拠を残すようなヘマはしない。記者クラブ制度だって抜け駆け防止の一種のカルテルではないか。
私は新聞各社が談合していることを非難しているのではない(日本で談合のない業界を探すのは難しい。「談合は相互扶助の麗しい日本的美風だ」と開き直る社長が一人くらいいてもいいと思うが、みんなしおらしく反省した振りをしている)。自分のことは棚に上げて正義をふりかざす偽善を非難しているのである。
以下は5月4日の朝日の社説から(青字部分)
派遣法改正―働き方を正す一歩として
前略
日本の労働者は約5400万人。非正社員が3分の1を占める。派遣労働者は約200万人だ。必要なときに、安く使える非正社員の人たちは、経営側にとっては都合がいい。そこに寄りかかり、労働者間の格差が広がった。
この状況を抜本的に是正するための議論こそ、国会に期待したい(筆者注:国会にそんなことを期待しても無駄だと思うよ。これまでの国会論戦を見れば分かりそうなものだ)。めざすべき方向は見えてきつつある。
同じ成果を生む働きについては正社員にも非正社員にも同じ賃金で報いる。そんな「同一価値労働・同一賃金」の考えに基づく賃金方式が欧州で広がってきている。
日本の社会全体や個々の企業でもそうした方式を実現させていくには、どうすればいいのか。企業ごとに正社員の長時間労働を減らすと同時に給与体系を見直し、非正社員との待遇均等化を進める、といった覚悟も問われるのではないか。後略(筆者注:もって回った言い方だな。覚悟を問われる企業に朝日新聞は入っているのだろうか?)。
大新聞社自体一個の巨大企業である。そこでは多くの正社員、非正規社員が働いている。御託を並べる前に先ず自分の会社で「同一労働・同一賃金」を実現し正社員と非正規社員の格差を是正してはいかが。先ず隗より始めよ。自分にできないことを他人に求めるのはいけない。
朝日の社説はセンター試験や大学入試の国語でしばしば出題されるらしい。こんな日本語を読まされる受験生がかわいそうだ。
次は日本経済新聞のこと
高杉良に「乱気流」という小説がある。日本経済新聞の内幕を暴いたものである。
それによればリクルート事件では当時の社長が7千万円の不労所得を得た。
その後、裏金作りのため子会社による融通手形の乱発事件があった。更に社長の歓心を買うため、社長の妾が経営するクラブに同社の幹部連中が入り浸り莫大な交際費を使った。尚日経は講談社と高杉良相手の名誉毀損裁判で勝訴したが、このことは「乱気流」の内容が事実無根であることを意味しない。たとえ描かれた内容が真実であっても名誉毀損罪は成立するからである。大筋はいずれも当時新聞、週刊誌等で報道されたことだ。
日経系列のテレビ東京に「ガイアの夜明け」と「カンブリア宮殿」がある。経営者と企業の成功談を扱っている。私はこれらの番組は企業の偽装CMだと見ている。
日本経済の失われた20年と日経新聞の腐敗が同時に進行していたのは偶然だろうか。
ちょっと考えればわかることだが、政界は金と女に汚い醜悪人種の集まりで新聞社の人間だけは清く正しい、なんてことがあるはずがない。
汝らの中罪なきもの先ず石をなげうて(ヨハネ傅福音書第八章)。
もっともこのイエスの教えに忠実であろうとすれば、他人に石を投げつけるのが仕事である新聞いう商売はあがったりだ。
新聞に限らず、その他の大企業も似たようなもので、みずほフィナンシャルグループの株価が低迷しているのも派閥抗争と無関係ではあるまい。だが新聞が、金を借りている銀行のスキャンダルを書くことはない。
(ジャーナリスト 青木 亮)
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