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2008年10月1日 朝日新聞の記事から
麻生首相は30日、首相官邸で記者団から過去の戦争観を問われ、「日清、日露(戦争)と、いわゆる大東亜戦争、第2次世界大戦とは少し種類が違うと思う」と語った。首相は「明治憲法以来約120年。時代を振り返って、日本の歴史として誇れる歴史もあれば、誇れない歴史もある」との考えを示した。
「大東亜戦争」は当時の政府が決めた正式呼称だが、戦後GHQ(連合国軍総司令部)が公文書での使用を禁止。教科書では「太平洋戦争」「第2次世界大戦」の呼び名が一般的になっている。
河村官房長官は30日の記者会見で「首相は吉田茂元総理の薫陶を子どものころから受けており、教育勅語をそらんじることができる我々同じ世代の唯一の国会議員だ。第2次世界大戦を当時の大人たちが大東亜戦争と表現していた。そういうことかなと思う」と語った。
以上引用
コメント;
いかにも朝日新聞が書きそうな記事である。「大東亜戦争」でなぜ悪い? 戦争の命名は国家の固有の主権に属する。戦争に負けたからと言って過去に遡ってそれを否定することは誰もできない。命名が示す戦争目的つまり「大東亜共栄圏の樹立」を是認するかどうかとは別の問題である。
「太平洋戦争」では真珠湾に先立ち1937年から始まっている支那事変が含まれない。
それでも朝日新聞はGHQの指令は今でも守るべきだと考えているのか、聞いてみたい。この名称自体アメリカの自国中心史観が伺われる。従ってこの件に関する限り麻生さんを非難することはできない。
同じことは「大東亜戦争」の一部をなす「支那事変」についても言える。
支那は侮蔑語だとする中国人の主張に阿って支那事変と言わず「日中戦争」と言う人がいる。だが日中間には日清戦争以来大小多くの戦争があったのに「日中戦争」ではそれが曖昧になってしまうので適当ではない。支那が侮蔑語なら英語のChina,フランス語のChinoisも侮蔑語ということなる。ところが中国は自ら英語の正式名称としてChinaを使っている。いずれも「秦」に由来し侮蔑語でも何でもない。ただ日本人から支那と呼ばれた時代は中国が頽勢にあった時期だから「支那」と共に思い出したくない不幸な過去が蘇る彼らの心情はわからないでもない。
ただあれだけの大戦争でありながら、日本政府がアメリカの中立法の適用を避けるために「戦争」という名称をことさら避けて「事変」と称したのは姑息(こそく)であったとの非難は妥当する。
日本語のわかる某中国人が東支那海を東中国海と言ったので「一体いつから東支那海が東中国海になったんだ?」とからかったことを思い出した。
(ジャーナリスト 青木亮)
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