文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
留守の間に来る人がいる
忘れた頃に来る人がいる
寝ている間に来る人がいる
寒い日が続きます
立春の日
小さな蕾をつけた梅の鉢植えを買いました
昼はベランダに置きましたが
雪の降りそうな夜は枕元に置いて眺めていました
ある日 寒い部屋に帰ってくると
小さな灯りのように白い花が咲いていました
留守の間にその人が来て灯していったの
蕾は一つが開くと
それから次ぎ次ぎと花を開きました
小さな鉢植えですが
その空間だけ明るくなっていました
眠りにつくと良い香りが夢の中まで匂ってきました
やがて咲いているのが気にならなくなりました
ある日花が全部散っていました
あの方が来たのです
御邪魔ですから
もう帰りましょうと花を連れて帰ったのです
その方は子どもの頃から来ているのに
どんな人かまるで分りません
幸せな時は姿を見せないのです
何か心の隙間が出来たとき
何処からともなく現われ
小さな空間を好くし明るくすると
何処かへ行ってしまうのです
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