トップページ ≫ 文芸広場 ≫ 株価急落に思う。 菅原 擁子
文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
私の友人に有能なビジネスウーマンがいる。
彼女はパワフルでいつも一生懸命。その彼女はなんとあの大震災からすでに13回ボランテイアに行き続けている。
私は心から「スゴイ」と思っている。
その彼女が先日岩手県大船渡にある「かもめの玉子」で知られるさいとう製菓の専務を中心に作成された「あの日」のDVDを紹介してくれた。
大地震、何事もない海、しかし、その3分後に津波が押し寄せ家も会社も車も、おそらく人も、愛されていたペットも黒い波に猛烈な勢いで呑みこまれていく。
彼女はそのDVDを「一年間まともに見られなかった。一人ではとても正視できなかった。」と今でも涙ぐむ。
私も本当にそう思い、「そうだよね。風化させてはいけないよね。自分にできる何かをやっていかないとね。」と答えた。
そして、二人で、「アベノミクスで、景気上がっても浮かれてはいけないよね。東北にいつも心を運ばなくちゃね」と言っていた
矢先に昨日「株価急落」だ。
低迷していた株価が猛スピードであがっていく様相はちょっとバブル景気と崩壊を知っている私たち世代には不気味でもあったので、この急落は「緊張感」を取り戻すためにも「イイ薬」になるといいのだが。
私も彼女も自分のビジネスに誇りを持ち「マネーゲーム」には参加しない。
このところの「円安・株高・アベノミクス好調」で人間の品性をかいまみることができる。
パソコンの金融情報を血眼になって手繰る人。
株が好調であっという間に資産が増えたと高笑いをする人。
彼女と「いくらお金あっても品性って身につくものじゃないよね。外国作家だとおもうけど人生を楽しめるいくばくかのお金さえあればいい。というものね。」と話した。
自分の人生に基軸を持っている人、誇り高い人。それは目の光、瞳の動き、顔つきに出るもの。
私の大好きな人間ウオッチングで、また見極めていきたいと思う。
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR