トップページ ≫ 文芸広場 ≫ 無くしものからのお知らせ 作・大畑ヨシオ
文芸広場
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無くしものには
大きなものと小さなものがあります
忘れられる無くしものと
何時までも忘れられない無くしものがあります
今日私は小さな無くしものをしました
いつまで悔やんでいると自分がさらに損をする
私は自分に論しました
これはもっと大きな落し物や無くしものをしないようにとの警告なのだ
でも落し物が出たときは嬉しいものです
聖書にもあります※
小さなお金なら使ったところでそれだけ
大きなお金なら落とし主の喜びは大きい
拾いものを喜ぶ人がいる
ネコおばさんである
人の世のみじかい時間と思えば
そんなことをしてもあまり得とはいえない
死ぬまで自分はそういう人種であると記憶しているからだ
幸い自分は拾った事より落した方が多い
拾ったものは届けるくせがある
拾ったものを食べてしまうのは犬とおなじだ
そう教えてくれたのは昔の尋常小学校を主席ででた母である
匿名で寄付をする人もいるのだ
お金が自分から無くなるのは同じでも
そのことで心が豊かになる
今まで無くしたものを数えてみる
Aお金 B物 C名誉 D健康 E友人 家族
生きているということは無くしものの繰り返しだ
そして一番大きな無くしものは命だ
それを気がつくのは身近な人が死ぬときです
失ったものはいつか帰ると言った人がいます
どこかの吹きだまりに宝石のように
輝いているのかもしれないとおもいます
※『なくした銀貨』
「また、ドラクマ銀貨十枚を持っている女がいたとする。もしそのうちの一枚をなく
したならば、その女は灯をともし、家じゅうを掃き、それをみつけるまで、念入りに
探さないであろうか。そして、それを見つけ出すと、友だちや近所の女たちを呼び集
めて、『私といっしょに喜んでください。なくしたドラクマ銀貨をみつけましたか
ら』と言うであろう。」(ルカ15、8から10)
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