文芸広場
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15日 海の日。三連休の最終日、行田市で「赤とんぼ」が群れはじめていた。
いくら暑くても 秋は着実に忍びこんでいる。
27年前の七月、祖母が亡くなった。
八月の夏休みは山形の高原への旅を予定していた私。
とりやめにしようかと思っていたが、お盆行事にさしつかえなければということで、親は旅に出してくれた。
立秋をすぎた八月十日頃、上杉鷹山ゆかりの地で「赤とんぼ」の群衆を見た。
「暦は嘘でない。着実に秋は近づいている」と思った。
今から15年くらい前、作家・渡辺淳一先生の「ここからが夏、ここからが秋と区切りはなく、季節というものは少しずつ忍びこんでいるものだ。」というニュアンスのエッセイを読んだ。
季節と同時にこの世に生きている私たち、「生かされてる私たち」にも「死」は確実に忍びこんでいる。という風なことも書かれていた気がする。もしくは、私がそう感じたかもしれない。
それから、毎年、その年の初めての赤とんぼをみかけると「猛暑」といってもあと一息だと思い、同時に あと何回の季節を私は迎えられるのかといった「死生観」まで感じる。
人は亡くなってから真の評価をされるとも言われる。
また、「どう生きたか」ということも大切だ。
親のもとから巣立ったあとの「生き様」。
どんな仕事であれ、使命感をもって取り組み、一日を充実して生きる。
ウキウキしながら朝起きて、夜、いい一日だったとベッドにはいる。
その繰り返しこそ、小さな確かな幸せだ。
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