文芸広場
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原爆を描いた漫画家中沢啓治氏の代表作「はだしのゲン」を読んだのは、小学校3年生のときだった。
死体がゴロゴロと横たわり、身近な人々が皆死んでいく。父と兄弟が家の下敷きになるが助けることができず、目の前で火に包まれ、苦しみもがきながら死んでいく場面は、今でも脳裏に焼き付いている。
戦争の怖さ、原爆の恐ろしさを初めて知り、大きなショックを受けたが、それと同時に「もう二度と戦争をしてはいけない」と学んだ作品であった。
松江市教育委員会が小中学校の図書館での閲覧制限を要請しニュースとなったが、先日撤回された。
戦争とは人と人の殺し合いであり、残酷な場面があるのは当然であり、現実に日本で起こったことなのだ。
日本が被爆国であることを忘れてはならない。
私達は恵まれた時代に生まれ、戦争や原爆の体験者が減り、薄れいく日本で残していかなければならない、伝えていかなければならない貴重な作品なのである。
作品の中でゲンの父が「自分の命、人の命を守ることが一番大切であり、勇気のいることなんじゃ」と教えている。
今日、いじめにより命をおとす子供達、ストーカー行為による犯罪、無差別殺人などが後を絶たない。
現実から目を背けるのではなく、子供達と一緒に大人が作品を通じて命の大切さを伝えていくのも、私たち大人の役目なのではないだろうか。
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