文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
ある日聖者カタヤーナが托鉢の道すがら見たもの
男の子を膝に乗せた一人の若い婦人がいた
その婦人は魚を食べていた
その魚をねらって犬が近づいてきた
彼女は石をひろって犬に投げつけた
聖者は過去と未来を透視する恐るべき力を持っていた
魚は前世に於ける彼女の父親であった
犬は彼女の母親であった
膝の上で慈しんでいる子は前世で彼女をなぶり殺しにした敵であった
私がいま飼っている犬は江戸時代
大店の縮緬問屋の大旦那であった
私は」そこで飼われている犬であった
伏せ というと嫌々ながらやるにはその為である
こんなのが何でわからない!
と呆れている教師の前でしょんぼりしている少年は
釣り堀にいくと同じ魚が何回もかかることがある
昔私が魚だった頃私を釣った男である
針を外すとき魚の目が笑っていた
昨日すれ違う電車の窓越しに十年前亡くなった方と目があった
お互いにニコッと会釈を交わした
夕方の逢魔ケ時
電車が混雑しているのはドサクサにまぎれ
異世界のものが入りこんでいるからである
私は魚座で丑年、初めは鰯でした
次はランクが上がり牛車を引いていた
虻と鞭が嫌で人間になった
ようやく人間になったものの脚本が悪すぎると思った
次は こんなもんでドウデッシャロと
背後霊が揉み手しながら少しマシな人間の予定表をみせたが
気乗りがせーへん
生まれ変わりは当分お休みして次は天気の佳い日
安達太良山あたりの雲になります
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