一杯の水は

水をほしがっている一人の人にあげよう

一つのおにぎり　一切れのパンは（ご馳走が溢れたパーテイ会場ではゴミになるだけ）

お腹を空かせている一人の人にあげよう

素晴らしいという拍手は

千人の大劇場で贈るより

野原で一人で笛を吹いている人に贈ろう

いつも貴方を気にかけています・・貴方を愛しています・・

心の貧しい者が喜ぶ言葉を

宝石箱に入れてリボンをかけよう

歩きながら

座りながら

病の床にありながら

世界の何処かに　そんな一言を待っているひとがいる

そう言う人にその小箱を上げる

それは大勢の前で賛辞を受けたことのないひとがいい

そんなことはまるで考えずに

俯いてただ一人だけの道を生きてきた人がいい

びっくりして振り向いたら

貴方にと

光の紐で結んだ小箱をその人に上げよう