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文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
新着記事
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- 鉄砲百合(2019年09月03日)
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鉄砲百合はトランペットスピーカー 四方に向かって放送しています 皆様 猛暑の夏が終わりました 一匹の蝉の言葉です 何年も朝も昼もない暗闇の土の中にいました 昼の世界は素晴らしい 木の葉の緑 空の青 木漏れ日 朝晩賛美し 全て歌い終わりましたので旅に出ます 私の抜け殻は道端に捨てていきます 後の始末は蟻さんにお任せしております …
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- 不思議な夢(2019年08月18日)
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私は見えないものを探しています それは夢で見たものです 長い間忘れていたものです それは昔近くにあったものです ものではなく人であった気がします その人は何時もそばにいた人です 私の夢は不思議な夢だけど不安はない 何処か懐かしいものです 空に向かって呼んだ人かもしれません その人は逢えば分かります…
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- 瞑想(2019年08月03日)
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花を見ている 考えることを止めると 花は少し大きく見える そのまま見つめ続けていると 花が波紋にゆれ 蜂が飛び出してくる しばらくすると 「なぜ私を見ているの?」 と花の奥から小さな声がする 花が再び波のようにゆれ 妖精が現れ 私が差し出した掌に止まった それから少し他愛もない話をしてから 妖精はまた花の中に…
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- ブランコ(2019年07月20日)
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わたしの足はしっかりと あの碧空にむかっているのに ブランコを力一杯漕いでも 決して空には届かなかったの 幼い時の透き通ったような悲しみを 思い出しては語っていたあなた アクアマリンのような 瞳を遠い空に投げだしながら。 突然あなたが逝ってしまって わたしは今 あなたが漕いでいた すっかりペンキの剥げたブランコを 思い出しては呟いて…
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- 言葉だけ(2019年07月05日)
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喉が渇いている時は水がほしい 飢えている時は食べ物がほしい 寒さに凍えた時は暖炉がほしい 体のどこかに耐え難い痛みがある時は とりあえずその痛みが消えてほしい そんな時言葉は役に立たない 言葉が役に立つ時がある 飢えてもいず、凍えていなくても 生きているのが辛い時がある そんな時一つの言葉が大金よりも名誉よりも 大きな贈りものであるこ…
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- 梅雨の晴れ間(2019年06月22日)
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嫌なことが一つも無い日はない 梅雨時は日々雨か曇りです 楽しいことが無ければ探します 探しても見つからなければ作ります 人は何の為に生きるのか 人を苦しめるためではない 自分が悲しむためでもない 幸せになるために生まれたのです 時々嬉しい音信があります 心が感じられる贈りものがあります 思い掛けない人の心遣いがあります 私の友人に著名人…
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- 夢の証拠(2019年06月07日)
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目が覚めたら朝だった 昨夜は久しぶりに熟睡した 熟睡した時間は短い 寝てから一時間も経過していない気がする その間の時間がそっくり抜け落ちている その間私はどこへ行っていたのだろう どこかの夢の世界で私は魚だった 樹木の上で暮らしていたこともある 人間になってからは王子だったこともある 乞食だったこともある そして目が覚める前は兎だった …
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- タンポポの行方(2019年05月24日)
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旅立ちの前に言っておくことがあります 何処へ飛んでいってもいいけれど 水の上はダメですよ 鉢の中はダメですよ そこは雑草の生えるところではないので 引き抜かれてしまいます 窓から知らない人のお家に入ってもいけません きれいにならされた地面は建物が建つ所です 芽が出たときは真っ黒な床下です 耕された土の上は一番ダメです 野菜の生える場所です…
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- タンポポ旅立ち(2019年05月08日)
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花の後で 種を丸くデザインするなんて 思いつかなかったでしょう 毎日空を見て考えていたのです 何時か貴方に逢える日の事を 私 これから風にのって 雲のところまで行きます …
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- 野の花(2019年04月23日)
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野の花に 一人の散歩の人が目を止め 賞賛してくれることがある しかし多くの人は野の花を知らない 知っているのは 蝶や昆虫だけ 咲いてから散るまで 誰一人気づきもしないのだ 花は何故幸せそうに咲いているのだろう 誰も野の花を育てたひとはいない 短い花の命を みな美しく咲いているのは 作った方が見ているのを知っているからです …
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