コラム
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男の珈琲タイム
男のホットひと息コラム
新着記事
- 巨泉と狭山茶(2016年07月21日)
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巨泉が黄泉の人となった。梅雨明けを待たず六輔も巨泉も逝ってしまった。いずれもガンだった。2人はそれこそお茶の間電波人間の天才だった。2人は努力を超えた天からの才を与えられた希有の人だった。2人とも早稲田を中退した。タモリもそうだ。だから早稲田は中退した方が大物になるという伝説を生んだ。そのことはどうでもいい。私は今、娘から贈られてきた狭山茶を20年ぶりに味わ…
- 上を向いて歩こう(2016年07月13日)
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♪ 上を向いて歩こう ♪ 涙がこぼれないように ♪ 明るいメロディなのだが、歌詞は悲しすぎていた。悲しみがおしだす涙。こらえようとすれば、どっとこぼれ散る涙。だから、上を向いた方がいいのだ。しかも、その悲しみをのりこえて、明るい明日をつくっていこう!人は哀愁にみちた希望に生きるしかないのだ。友の死のあと、みんなで涙をこらえながら歌った、送別の歌にもなっ…
- 父の懐中時計(2016年06月24日)
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父は帽子を愛でた。そしてきまってカバンを持った。牛革の光沢をおさえた茶色のそれ。 しかし、父が一番気に入っていたのは、ロンジンの懐中時計だったのかもしれない。ベスト(もっともチョッキといっていたが)の小さなポケットから渋い銀色の鎖をたらして、懐中時計はその名のごとく、父のふところの中で時を刻んでいた。 こう書いていくと、父は金持ちで、成金趣味の嫌味な…
- 父の帽子(2016年06月06日)
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父は帽子が好きだった。それは単なる父の趣味とは違っていた。そのことに気がついたのは、私が中学生になった頃だった。私はその頃、仮面というものにかなりの興味をもっていた。仮面舞踏会をはじめとして、人は何故仮面をかぶるのだろうという率直な疑問だった。 もしかしたら、仮面をつけることによって、人は内面にひそんでいる本当の自分に気づき、しばし、本当の自分を見つけた快…
- 菊池寛や倉田百三から学んだ「許す」ということ(2016年05月13日)
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オバマ大統領が被爆の地広島にくるという。何んとも意義深いことだ。その政治的背景や政治的意義は割愛するが、人間の最も大切にして美しい所作は「許す」ということと「和解」だと思っている。怒りやうらみの蓄積からは何も生まれない。時間の中で溶かし、またあらたなものを醸していくところに人間の人間たるゆえんがある。 学生の頃、倉田百三に共鳴した。「愛と認識との出発」…
- ゴルフとその人 PARTⅡ(2016年04月22日)
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「おもいきり!打たせてください!」「力みますよ!」 その人と私の短い掛け合いの後、その人は再びほえた。 「力んでも何でもいい!打ちたいんだ!おもいきり!飛ばしたいんだ!」 〝おかしな人だな。ゴルフなんだから、御自分で判断し、それなりに打てばいいのに〟 わたしは心の中で思った。 その日の最終ラウンド18番ホールは難所だった。右には広い池が長く伸び…
- ゴルフとその人(2016年04月21日)
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その人の眼光が急に変った。人を包みこむようなやさしい眼が、人を射るような鋭い眼になったのだ。ほんの瞬時だが。ゴルフの昼食の時だった。世間一般のよもやま話から、寿司屋の親方の兄貴が弓道でイタリアに渡り、途中剣道に魅せられ、剣の道に進み、今ではイタリアに帰化し、多くの弟子をもって暮らしているというA氏の話だった。「え!その人って埼玉の剣道で優勝した人ですか?」「…
- 散る桜、残る桜も散る桜(2016年04月08日)
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あんなに艶やかに咲きほこっていた桜が、その終りをむかえようとしている。仏教詩人 坂村真民の一行に「人間はいつかは終りがくる。前進しながら終るのだ」というのがあるが、まさに桜にはぴったりだ。懸命に咲きほこりながら終焉を迎えるのだ。日本人の無常観を桜ほど喩してくれるものはなかろう。散る桜、残る桜も散る桜なのだ。 むかし、「桜に賭けた男」のドラマを観たことが…
- 休日の春愁(2016年03月17日)
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産業道路を久しぶりに歩いてみた。 与野から浦和へ南北に走っているその日歩いた道をなにげなく左に折れ、細い路地を入っていくと、木蓮の香りがやさしくほほをなぜた。早春というより浅春といったほうが適切かもしれない。路地を少し進むと、大きな家があって、いまにも崩れおちそうな土塀がゆがんで泣きだしそうにその家を囲っていた。昔、それなりの人が息づいていた邸宅なのだろう…
- 成功はスピードにあり。卓球よ!(2016年03月10日)
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女子サッカーのなでしこジャパンの敗戦はみじめだった。観ていて勝利の可能性をどこにも見つけられなかった。まず戦略がなかった。ただ流れの中でボールを蹴っているとしかおもえなかった。澤という大黒柱を失うとかくもみだれるのかと。つくづくエース不在の重大さを思った。それにしても不在はわかっていたのに監督はどのような指導をしていたのか疑問が残った。 さて指導方法。卓球…
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