トップページ ≫ コラム ≫ 埼玉の余話 ≫ 埼玉の余話 2011.01.10
コラム …埼玉の余話
・年賀状には人柄が表れておもしろい。賀状をもらって返信しないのは論外だが、謹賀新年とだけ印刷してあるのを見るには辛いものがある。一言でいい。そこに人間の情の一端を表す言葉があったら、幸せな気分になるではないか。たかが年賀状、されど年賀状だ。
・かつて大きな組織の総務部長が嘆いていた。「新年おめでとう!」といって女性社員の手を握り締めたら“セクハラ”といわれて愕然とした「がんばって」と肩をひとつたたいてもセクハラかと。むかし、森繁久弥なんぞ女優の尻をなでまくって、女優たちは我も我もと森繁を慕った。まあ、世の中、世知辛くなってしまっただけでなく、セクハラなんかよりずっと凄い性的虐待が行われる世の中になってしまったのも事実。しかし、なんといっても、本当のシャレのきいた男が少なくなったから、セクハラなんていう言葉がまかり通るようになってしまったのではないか。寂しい時代だ。
・シャレた男の正反対にいるのが、不倫騒動で有名になった戦場ジャーナリストだ。“残酷な沈黙”ってなんだろう。男の身勝手さを露骨に表現した無粋な言葉だ。えっ?“やさしい嘘”?嘘のやさしさは無いとは言えまい。世の中、嘘を言ったほうが救われるときがあるのは事実だ。しかし、自分の都合をおきかえては卑怯だ。“不倫は文化”と嘯いた石田純一のほうが気分はいい。そもそも不倫は男女のことをあらわしたのではなかった。男同士の裏切りというような、背信そのものをいった。これも時代の中で変わってきた。まあ、それはさておき、己が身を恥じず平気で美言をならべる人間は信用できない。洒落は気の利いた文句のことで、洒落た男とは卑怯とは正反対にいて、常に女性を至上のものとして接し、もしそこに誤解が生じたらそれこそ美しい誤解として身をもって相手を救い、そして、庇うところにその意味がある筈だ。
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