トップページ ≫ コラム ≫ 埼玉の余話 ≫ 埼玉の余話 2011.08.12
コラム …埼玉の余話
・「法人会」といえば、それなりに名の通った団体であるはず。健全な納税者の団体、良き経営者を目指すものの団体が謳い文句となっている。しかし、自分の会社は既に倒産し、新たな経営者が再建したにも係わらず、依然として御自分は法人会にその名を留め、部会の会長となっている。これはどのように理解したらいいのか。その人を知る人の中には「さすが、やり手だ」と皮肉とも評価ともつかない噂をしているのだから、世の中、全くわからない。
・浦和地区ではかなり名を馳せていた料理店が突然、閉店してしまった。ある時にはその料理店で開かれる定期的なパーティーに参加するということが、あるステータスともなっていた。有名な政治家も顔をその都度出していた。そのパーティーによく参加していた経営者は「全く諸行無常、とはよくいったものだな」と述懐する。それにつけても、経営者の名を誇示するためのようなパーティーを毎回開催していることには眉をひそめる人達もかなりいたことも事実だ。
・野の賢人と称されるO氏が飲み屋のカウンターでウイスキーのコップに向かって恨みがましく言っていた。「古今東西、権力はちょっとした油断から大きく崩れていくのさ。権力という力が魔性のようなものだから、その小さな兆候を見逃させてしまうんだな。これは政治家も企業家もみんな同じ。慢心という病は自覚症状が無いから恐いのさ・・・」と。さらに呟いた。「周りがみんなそうさせちゃうんだな。周りも小権力者になってしまっているから、ますますわからなくなってしまうんだな。これがまた」と。そういえば、会社でいえば社長と常務、市町村でいえば市長と副市長、そして側近、県でいえば知事と副知事、特別秘書等々。お山の上の人には、お山にかかってしまった雲の人が見えなくなってしまうものだ。下界は嫉妬の海だということを忘れてはなるまい。人の倍、謙虚な心を保てれば権力も時には尊敬の的となるものだ。
かつて、土屋義彦氏が知事として権勢を誇っていた時、県庁の幹部が部下に訓示を垂れた。「企業はその社長が実力でなったのだからその社長に忠誠を誓うのは当たり前だ。しかし、行政のトップは有権者によって選ばれた人だ。4年で終わるか、8年で終わるか知らない。とにかく市民、県民に公務員は頭を下げることが大事だ」と。案の定、知事の逆鱗にふれ、その幹部は出世の道を閉ざされたという話が残っている。もちろん、その幹部の言を知事に伝えたのは小権力者である知事の側近だった。
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR