トップページ ≫ コラム ≫ 埼玉の余話 ≫ 埼玉の余話 2012.1.10
コラム …埼玉の余話
毎年1回、盲人写真展という高度な催し物がある。
これはもう、健常者が大反省をするに絶好のチャンスの展覧会といっても過言ではない。
人物、風景等、何をとっても、プロの写真家顔負けの作品ばかりだ。何故か。
この人達はウルトラポジティブの持主だ。困難をチャンスに変えて、巌をも貫く努力であらゆることに挑戦をしてきた結果だと、出展者は語っていた。“勘”“心”を徹底的に磨くのだという。見えない物が、勢いをもって見えてくるのだという。見えない物の光彩はいかなるものなのだろう。我々は一体、何を見ているのか。何を見てきたのか。恥しいおもいで一杯になってしまう。
人は他者の心をできうる限り、真心をもって観ることからはじまることを、ほとんどの人が見失なっているのではないだろうか。生きるとは心眼を磨くことだ。そして人と人との幸せの循環を創りあげていくところに、人の人たるゆえんがあると信じている。
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