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コラム …男の珈琲タイム
ある東洋人ボクサーのドキュメンタリーをNHKが地上波とBSで放送していた。BSのほうは2時間の拡大版だった。その選手はフィリピン人のマニー・パッキャオ。ライトフライ級(体重48.99kg以下)でデビュー、フライ級(50.8kg以下)で世界チャンピオンになったのを手始めに、次々にクラスを上げて王座に就き、スーパーウェルター級(69.85kg以下)まで6階級の世界タイトルを獲得した驚異のボクサーだ。
闘い方はアグレッシブで、打って打って打ちまくり、見るものを熱狂させる。スーパースターになっても故郷のミンダナオ島に本拠を構え、国会議員にまでなった(現在2期目)。
NHKは過去の対戦を紹介していたが、彼の試合をライブでテレビ観戦した人は少ないはずだ。番組中で元ヘビー級王者タイソンと中量級5階級制覇のレナードがパッキャオを絶賛していたが、この2人の現役時代には衛星中継で誰もが試合を見られ、日本でも海外ボクシングの人気は高かった。
現在、海外の試合はWOWOWが放映権を持っていて、他のチャンネルではほとんど見られなくなった。月に2415円支払ってWOWOWに加入すればよいのだが、かなりのボクシング好きでも躊躇することが多いようだ。だから多くの日本人にとって、パッキャオだけではなく世界のトップボクサーが馴染みの薄い存在になってしまった。
たとえば、ヘビー級ではウクライナの大巨人、クリチコ兄弟。10年以上も王座に君臨し、今や兄弟で主要4団体の世界タイトルを独占している。そして、昨年、世界のスポーツ選手長者番付で1位の8500万ドルを稼いだスーパーウェルター級王者フロイド・メイウェザー(米国)。どんなパンチでもかわしてしまう超絶技能の持ち主で、パッキャオとの対戦を切望するファンは多い。ちなみに長者番付2位がパッキャオで3位がゴルフのタイガー・ウッズだ。強力なライバルに恵まれないクリチコ兄弟はずっと下のほうだ。
ボクサーの高所得を支えるのはPPV(ペイ・パー・ビュー)というテレビの有料放送からの収入。プロボクシングが巨大ビジネス化した結果だが、反面、名勝負を無料で見るのは難しくなった。その料金だが、パッキャオ戦だと50ドル(約4700円)以上ということだから、まだ日本で見るほうが安いともいえそうだ。 (山田 洋)
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