トップページ ≫ コラム ≫ 埼玉の余話 ≫ 埼玉の余話2013.12.17
コラム …埼玉の余話
福岡友次郎先生が亡くなった。享年91歳だった。福岡先生は三郷市の市議、議長をつとめた後、埼玉県議会議員になった。県庁では県議会議員を先生と呼ぶ習慣があって、どんな愚劣な県議会議員でも県庁マンからは先生と呼ばれていた。もっとも大先生と呼ばれるようになると、まちがいなく馬鹿者扱いで、県庁マン達は家に帰ったり、仲間同士の一杯会では、飲べえ達のつまみになった。「先生と言われるほどの馬鹿はなし」という言葉通りとなった。しかし、100名近い県会議員の中には心から先生と尊敬される人もいたことはいた。生きる姿勢や教養、見識をもった人達だ。だから福岡友次郎先生と冒頭から書いた。先生は県庁マンから等しく尊敬された。その風貌は壮士然としていて、日本人の魂を一身に背負っているような「男」を表現していた。潔しを旨としていた。信じたら疑わなかった。県庁マンの実務能力を信じきっていて、是は是とし、非は非としながらもいつも適格な判断をし、一生懸命、県民のために働く県庁マンには惜しみなく愛情をそそいだ。県庁マンはこの先生のために「三郷会」なるものもつくって、県議を辞めて、20年以上経っても、先生を囲んで一杯どころか、数十杯もやった。猪瀬さんのような見苦しい政治家が多くなってきた昨今、先生こそ地方政治家の雄だった。福岡先生の御冥福をお祈りしたい。
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