トップページ ≫ コラム ≫ 埼玉の余話 ≫ 埼玉の余話2014.8.20 「議員の資格」
コラム …埼玉の余話
地方議会の腐敗が表に出てきた。全ては氷山一角に過ぎない。そもそも議会の質が悪過ぎる。議員は選ばれたる者。すなわち選良だ。しかし、この名に相応しい人は極少数だ。
人間的修行や修養に乏しく、地方自治の何たるかを全く知らぬ人が立候補し、かなり低い競争力で勝ち抜いてしまうからだ。人間的魅力や人間としての成熟さに乏しい人が、競争力も低く、それなりの収入をえられる権力を付与されるものだから、かなりうまい話だ。
先日、川越で2人の達人に会った。1人は川越商業(現在は市立川越)で教師として監督として、同校女子バレーを60数回も国体やインターハイに出場させ、数々の優勝の栄冠を獲得させ、女子バレーの世界にその名をとどろかせ、世界選手権のコーチや監督として活躍した世界の伊藤先生。もう一人は伊藤先生の教え子で、先生を師として仰ぐ「いも膳」オーナーの神山氏。氏は料理人の鏡として全国的に有名な大物だ。2人は完全なる人間のプロだ。厳しい修行を重ねて生き抜いてきたのだから、2人の話は説得力に富み、魅力に富んで、人を魅きつけて離さない。
プロになる道は?プロになるコツは?
とにかく師の教えに従うことだと言う。
素直さの徹底が、人間に力をつける。
敵は傲慢さだという。そして素直さは模倣力をつける。徹底して、素直な模倣があって、その果てに独創が生まれる。日本の文化の創造の過程を見てもうなずけることだ。
頭が固く、心もかたくなで自省と自戒なき者は、すでにこの世の中から見放されている者だ。
馬齢を重ねて頑迷固陋におちいった者は成功の道を自ら閉ざしてしまった者だ。この2人の達人の話をきいて留飲が下がった思いになった。そして再び地方議員の姿が浮かんで来た。人間の資格。プロの資格。人の上に立つ資格なき者が、議員になっていくことを思うと、残暑は厳しいが背筋だけは寒くなった。
有権者は賢くあらねばならない。
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