トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ ロイヤル・ロード中山道を探る 「降嫁150年記念 皇女和宮と中山道」歴史と民俗の博物館
教育クリエイター 秋田洋和論集
2008年に放映された大河ドラマ『篤姫』では、孝明天皇の妹・和宮が公武合体のために将軍・家茂のもとに嫁ぐという場面があった。嫁姑の確執を乗り越えて、篤姫と和宮がわかり合う様子が描かれていたのは、記憶に新しい。
さて、今年2011年は皇女和宮が嫁いで150年。歴史と民俗の博物館では、この皇女和宮の降嫁に焦点を当て、和宮の降嫁行列をメインに官道・中山道の役割を物語る展示を行う。
古代東山道以来、官道として日本の歴史に大きな役割を果たしてきた中山道。江戸期には、朝廷の勅使として派遣された日光例幣使、朝鮮通信使、琉球使節なども往来。皇女和宮のように京都の宮家の姫君たちが将軍に嫁すために通行するなど、中山道は、さながら京と江戸をつなぐロイヤル・ロードの様相を呈していた。やがて、幕末期になると浪士組や幕府軍が激しく往き来するなど、ダイナミックな政治の舞台の場所となっていった。明治時代になると、政府は中山道に沿って両京を結ぶ鉄道の建設を目論む。このように中山道は、古代から近代に至るまで「官道」として重要な役割を果たしてきた。
この「官道」としての中山道の最もシンボリックな存在が、和宮の通行だ。展示では、これまで交通政策や庶民の旅からのアプローチが主であった中山道について、降嫁150年を迎える和宮通行を軸に、官道を往来した人物を通してロイヤル・ロードとして歴史的・文化的役割と意義を見直していく。
展示は、東山道の時代を物語る遺物、日光例幣使・朝鮮通信使・琉球使節に関するもの、江戸へ下る京の姫君たちを忍ぶ品々、メインとなる皇女和宮に関わるもの、浪士組・東征軍関連、明治天皇行幸・巡幸と官設鉄道計画に関するものなど229点の展示資料からなる。
開催は、3月26日から5月8日までの9:00〜16:30(休館日は月曜日。ただし、5/2を除く)。入場料は、一般600円、高校・学生300円。
徳川宗家第18代当主の徳川恒孝氏による記念講演会「幕末の日本と皇女・和宮」は、4月23日(13:30〜15:00)の開催。定員150人で、申込締切は4月1日。往復ハガキか博物館公式ホームページから電子申請する。申込多数の場合は、抽選。また、展示解説は、3月26日、4月3日・9日・17日、5月7日・8日の各14時から。
詳細は、埼玉県立歴史と民俗の博物館の公式ホームページまで。
http://www.saitama-rekimin.spec.ed.jp/
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