トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 「大学進学率」の変遷から「大卒の肩書の価値」を再考する(2)①「△△大学卒」の肩書き以外に何を身につけるか
教育クリエイター 秋田洋和論集
(1)で紹介した大学入試を取り巻く現状からは,かつてのような「高い倍率の学力試験を乗り越えた」大学生がいる一方で,「低い倍率かつ学力試験なしで入学できた」大学生が急激に増えていることを読み取ることができます。
この10年あまりの間に加速度的に広まった新しい多様な選抜方法を経た今の学生たちが,その後社会に出てどのような評価を受けるか(プラスの部分とマイナスの部分の両方があるはず)によっても変わってきますが,おそらく「大学生の(学力面で)レベルが落ちている」という社会的評価を払拭させることは考えにくい状況にあります。さらに急激なグローバル化によって,企業が「学歴より実力」を重視する傾向が強まっていることもあり,現在小学生の子ども達が大学を卒業する頃(10年~15年後)には,おそらく「大学卒」の肩書は我々の時代に比べて非常に軽いものになってしまうことが予想できます。どの大学に進もうとも「とりあえず△△大学は出ています」といったスキルでは全く通用しない時代となり,「大学時代までに学業を含めてどのような経験をし,自身の能力が社会全体にどのような貢献をもたらすことができるか」といった,『肩書以外のアピール力』で光り輝くことが,就職活動はもちろんのこと,社会人になった後でも必要とされ続けることでしょう。
現在小・中学生のお子様を育てておられる方は,高校・大学選びの際には,もちろん学力も大変重要なファクターとなりますが,「受験の得点には直結しない無形の力」を身につけられる環境も意識されることをお勧めします。
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