トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 品格ある子どもの育て方第一章 「品格のある子ども」ってどんな子?(4)
教育クリエイター 秋田洋和論集
なぜ子どもに「品格」が求められるのか
~大人よりしっかり自立した子どもを育てる~
大人社会に見られる「ばれなければよい」という考え方は、携帯を所有している子どもたちの間では、いじめのツールとして使うことで、すでにまん延していると考えます。
その内容は聞くところによれば、悪口や中傷を大量に一斉に送り付けるものもあれば、もっと陰湿になると「○○クンをみんなで無視しましょう、そして他の人にも回してください」といった旨のメールが○○クン本人以外の多くに出回ることもあるそうです。
こんな陰湿な「無視しましょうメール」を中学生当時のあなたが受信していたら、どのように対処しますか?
・○○クン本人に伝えるべきかどうか
・(メール自体を)無視するのかどうか
・周囲は本気なのか確認するべきか(従わないと自分もいじめの対象になるリスクがあるかも)
・先生や親には伝えるべきか
など、とても即決できないような高度で複雑な判断力が要求されるはずです。しかしどれほどの中学生に、この判断力が備わっているというのでしょうか。
ばれなければよいという考え方はなかなか
ということは親や教師の仕事として、子どもに携帯を持たせる前に、
・大人の考え方、大人としての立ち振る舞いを理解させる
・真実を見抜く目と自分自身で考え判断できる頭脳を与える
ことが絶対に必要なのです。
現在の社会が抱えるこした複雑な問題は、どこから手をつければよいのでしょうか。「大人がダメだから子どもがマネをする」という論調も多く聞かれます。これは正解でしょう。しかしながら、すでに大人の文化に浸っている人々に、ある日突然、自分の考え方を変えて改心するなんてことを期待できるはずはありません。
だからこそ、私たちの使命として、大人になりきれない大人たちの再教育よりも、彼らより数段しっかりしている「品格」のある子どもを1人でも多く育てていく必要があると思います。
大人の文化に巻き込まれる15歳までに身につけておくべき品格、これを「子どもの品格」と今後呼ぶことにします。
そのキーワードとして、
・自分で判断するための自立
・自分自身にブレーキをかけるための自己管理
の2つの能力を挙げておきます。
この2つの能力を磨き、「大人よりしっかりした子ども」を育てるために、私たちは何をするべきかについて、次から述べていくことにします。
「品格ある子どもの育て方(PHP文庫) 秋田洋和著」より
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