トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 品格ある子どもの育て方第二章 品格の「土台」を小学生のうちにどう作るか(14)
教育クリエイター 秋田洋和論集
日常生活でONとOFFを区別させる
~朝自分で起きる習慣を身につけさせる~
常々疑問に思っているのですが、はたして小学生のうちどれほどの子が、朝は自分で起きる習慣を身につけているのでしょう。小学校高学年にもなって、目覚まし時計を使って自分で起きることができないというのでは、自己管理の面で大きく不安が残ります。
朝自分で起きることはOFFからONへの切り替えと同じです。その第一歩をいつまでも親任せにし、親も当り前のように「○○ちゃん、起きる時間ですよ」と起こしてあげているのでは、自立のタイミングを逸するだけでしかありません。
みなさんにも経験があると思いますが、子どもであっても遠足や運動会の日には、予定より早く自然に目が覚めるものです。おそらくみなさんも翌日に備えて前日は早めに寝たのではないでしょうか。これこそが自己管理の第一歩なのです。
塾講師というのは夜の仕事ですから、私も帰宅するのに終電を使うことがたまにあります。この15年間の終電風景で変わったなあと思うことに、終電に乗る親子連れの姿が目につくようになったことが挙げられます。
もちろん日曜祝日であれば、遊園地帰りということもあるでしょう。しかし、私が気にしているのは平日の話。そして子どもはまったく眠そうな素振りも見せず、ゲームに興じていることが多いのです。
世の中にはさまざまなライフスタイルの方がいますから、私にはこの親子連れを批判するつもりはまったくありません。でも「この子、明日学校大丈夫なのかな?」と心の中で心配はします。
私が教えている中学生たちでも、極端な夜型の生活を送れば即座に学校生活には影響を及ぼし、当然のように授業中は寝てしまうそうです。それが、もう日付が変わろうかという時間に、ゲームに興じて眠そうには見えない小学生なのです。
私が見た光景がたまたまであればよいのですが、恒常的に夜型の生活を送っているとすれば、彼の心身の成長に悪影響がないことを願ってしまいます。
「品格ある子どもの育て方(PHP文庫) 秋田洋和著」より
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