トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 品格ある子どもの育て方第二章 品格の「土台」を小学生のうちにどう作るか(20)
教育クリエイター 秋田洋和論集
公の場でのマナーを身につけさせる
~立場の違う人の考えを想像させる~
(株)共立総合研究所が、最近おもしろい調査結果を発表しました。岐阜・愛知・三重・滋賀県所在企業の新入社員を対象に、彼らのマナー意識について調査した結果です。
新宿や池袋では、放置自転車のカゴがゴミでいっぱいになっている様子をよく見かけます。この調査結果を見ると、ゴミのポイ捨てをする大人たちを冷ややかに見ている若者の様子がうかがえます。
逆に車内での携帯電話は、私が見る限り世代に関係なく行われているようですが、寛容度が低いのは大人のほうでしょうか。
一番ビックリしたのは車内での飲食です。若者は寛容率が高いですね。ただしこれには地域差もあれば、電車の種類にもよるでしょう。新幹線の中で食べる駅弁は旅行の楽しみのひとつですが、山手線の車内で匂いのきついコンビニ弁当を食べている人を見たときには、さすがに「勘弁してくれ」と思ったものです。ここまでくると私は不快に感じます。
最近では、少々乱暴な言い方をすれば、自分さえよければ他人が不愉快な思いをしようが関係ないという風潮があるようです。電車に乗っても、自分と自分の仲間以外は、まったく目に入らないのでしょうか。
だからといって、子どもたちに「今の社会がこうだから、マナーなんて気にしなくてもいいよ」とは言うわけにはいきません。むしろ、こんな世の中だからこそ、品格ある子どもとしてふさわしいレベルで、公の場でのマナーやエチケットを身につけておくべきなのではないでしょうか。
少なくとも親としては、まだまだ子どもだからといって注意しなければならない場面を見過ごしてはいけません。できればこの調査結果を題材にして、こどもと話し合ってみることをお勧めします。
他人が不快に思うことは、当然ながら世代によって違います。まず「私は歩きながらモノを食べるのは嫌いだなあ」から始めてみましょう。
「品格ある子どもの育て方(PHP文庫) 秋田洋和著」より
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