トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 品格ある子どもの育て方第二章 品格の「土台」を小学生のうちにどう作るか(24)
教育クリエイター 秋田洋和論集
親としての覚悟を決めて子どもに接する
~責任を放棄すると収拾がつかなくなる~
朝ごはんの記事を読むと、現場の先生たちは、親が原因で朝ごはんを食べてこない生徒がいることをわかっていると推察できます。お母さんが朝寝坊したり、いつも朝ごはんを作ってくれないということなのでしょう。
私自身を振り返ると、あまり朝ごはんを食べる子どもではありませんでした。それは私に過敏性大腸症候群の気があって、朝ごはんをもりもり食べた後では、学校の通学途中に腹が痛くなったらどうしようと心配をする必要があったからです。
私にとって、朝ごはんが成績に直結したとは思えないので、「朝ごはんをしっかり食べる子のほうが成績がよい」といった報道を見ると疑問に思うことがあります。ただし、朝ごはんを食べない理由が自分自身の判断だったことは確かです。
それに対して、朝ごはんを食べられなかった子どもが成長すれば、「早く寝なさい」「どうしてこんなに勉強ができないの」という親の指摘や注意に対して、当然「お母さん(お父さん)だって朝起きられないくせに」「朝ごはんも作ってくれないくせに」と、言い返すでしょうね。
こんなやりとりは、品格のある子どもを育てる家庭にあってはなりません。品格のある子どもを育てようと思うのなら、面倒であっても親自身の生活を振り返ってください。親としての覚悟を決めて下さい。
最も悪いのは、「自分は夜型のままでいたい。自分の生活を変えるのは面倒だけどなんとかして自分の朝寝坊は肯定したい。そうだ、子どもの夜更かしを注意しなければいいんだ。我が家では夜更かしはOKにしよう。」という考え方でしょう。
ここで一度でも自分の欲求を優先して見て見ぬふりをしてしまうと、その次またその次と押し寄せる子育てのポイントにおいて、毅然たる態度を取れなくなっていくものです。
責任放棄の積み重ねによって親自身収拾がつかなくなり、最後には学校に責任を転嫁する以外に手段がなくなってしまう。私はこれが「モンスターペアレント」の正体ではないかと考えています。このような親は、品格のある子どもを育てるどころか、自分自身がまだ大人になりきれていないことから自覚する必要があります。
次からは、親であるみなさんが自分を省みるポイントについて具体的に考えていきたいと思います。
「品格ある子どもの育て方(PHP文庫) 秋田洋和著」より
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