トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 品格ある子どもの育て方第三章 「中学受験」で品格をどう身につけさせるか(39)
教育クリエイター 秋田洋和論集
品格形成を阻害する敵になってはならない
~こんな母親は中学受験に向かない~
わが家が長男に中学受験をさせなかった理由、それは母親(私の妻)が冷静に状況分析できないことにありました。こんなことを本で書くと、妻に絶対に怒られるのですが、ここではあえて書くことにします。
最近もこんなことがありました。みなさんも気を楽にしてこの問題に挑戦してみてください。
3枚のカードA、B、Cのいずれか1枚の下に、コインが隠されている。今、カードに書かれている文章のうちひとつだけが正しいとき、コインが隠されているのはどのカードか。
A:「この下にある」と書いてある
B:「Aの下にはない」と書いてある
C:「この下にはない」と書いてある
正解はC
最近流行の能力パズルに分類できるものですから、最近勉強から離れている方でも「やってみようかな」と思えるのではないでしょうか。
実はこれ、2007年の開成高校(!)の数学の問題です。大問1の(1)、つまりテストを開いたときに最初に解く問題なのです。はじめにこんなことを書くと、身構えてしまう方もいるのではないでしょうか?だから気楽に挑戦してほしかったのです。
この問題をちょっと試しに妻に解かせてみました。はじめは面食らったものの、3分程度で正解を導き出し、ご満悦の様子。その後、話の流れから「長男にも解かせてみよう」ということになったのです。
長男もはじめは要領をつかめないようで、固まっているのか頭の中で考えているのか、とにかくジッとしている。そうすると案の定、
「どうして書き出してみたりしないの!固まっていても始まらないでしょ!」と妻が怒りだしたのです。当然長男はやる気をなくし、ふてくされる始末。
私に言わせれば、はじめのうち面食らっていたのは2人とも同じで、別に考える過程に鉛筆を使おうが指を使おうが、「どうぞお好きに」というところなのです。
ところが妻の場合、すべての基準が自分自身という大問題が、こういう場面では必ず露呈してしまいます。
つまり、自分が解ける問題を子どもが苦戦すると「なんでこんなのが解けないの!」自分の解法(思考)と同じ手順を踏めないと「なんでこんなこともできないの!」となってしまうのです。
そのくせ自分が解けない問題のときは、私にヒントをすぐ求めるという悪い癖があるのですが。
「品格ある子どもの育て方(PHP文庫) 秋田洋和著」より
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