トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 品格ある子どもの育て方第四章 品格を育てられる「学校と先生」の条件とは?(55)
教育クリエイター 秋田洋和論集
よい先生かどうか親自身の目で見極める
~楽しさを伝えられ、面倒みがよいか~
特に、数学・算数をキーワードにすると、先生のタイプは2つに分かれます。
「先生自身、数学がよいできた」「先生自身、数学に苦労していた」のどちらかです。また出身大学名にこだわる方もいらっしゃるかもしれません。「受験エリートだった」「受験エリートでなかった」のタイプわけもできるでしょうね。
数学ができたことと受験エリートがきれいに重ならないことは、冷静に考えればわかりそうなものですが、一部の受験ママには見えなくなってしまう部分です。ちなみに私は受験エリートではまったくありません。
数学がよくできた先生の場合、「なんでこれがわからないの」と、ついいってしまいそうになる場面に出来和すことが多いようです。
「ここに補助線を引いて」と説明しても、「なぜ?」という理由を省略してしまう場合があるかもしれません。 自分の中では、わかりきっている常識だから。
数学に苦労していた先生の場合、「生徒がここでつまずく」という場所を経験上理解しています。ただし指導に際して、解き方が遠回りだったり、解法の丸暗記で乗りきったりして、努力ではいかんともしがたい問題に対応できない可能性があります。
ということで、結論から言うと、どちらも一長一短なのです。逆に言えば、両方の長所を持ち合わせればよいということでもありますが。つまり、
・生徒はできないものであるという前提に立ち、「なんでこれができないんだ!」と(素で)怒り出さない
・常に最短距離で正解へ至る解法を自分で考え、おもしろがって問題を解くことができればよい先生ではないかと考えます。私はこの仕事を始めたときからこれを目指してはいますが、残念ながらまったく到達していない状況です。
おもしろがって問題を解き(数学は楽しいものだと伝える)、解説をすれば「先生スゲェ」と生徒に言わせ、そして面倒見がよい(なぜ?にとことん付き合う)先生を探せばOK。これが最強ですね。
「そんな人いるわけないよ」という意見が出るのは当然なので、そういう人は、自分の子どもが教わる先生がどちらの要素をより多く持ち合わせている人なのか程度は、よく観察したほうがよいでしょう。
難関校受験を考えるのならば「先生スゲェ」と子どもが言わなければダメだし、学校の成績を確実に上げたいと考えるのならば、確実に段階を踏んで理解していく過程を演出し、付き合ってくれる先生でなければダメですね。
よい先生かどうかは、
「評判を基準にするのではなく、あなた自身の目で確かめる」
ようにしなければなりません。
みなさんの子どもが教わっている先生はよい先生ですか?少なくとも悪い先生かどうかを見抜く目は、ここまで付き合って読んでくださった方であればもう完璧なはず!?
「品格ある子どもの育て方(PHP文庫) 秋田洋和著」より
バックナンバー
新着ニュース
- エルメスの跡地はグッチ(2024年11月20日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 秋刀魚苦いかしょっぱいか(2024年11月08日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR