トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと第1章 子育て方針のタブ一(4)
教育クリエイター 秋田洋和論集
~ いつまでも親離れしてほしくないと思う~
私が見る限り、「子どもには親離れしてほしくない」と思うお母さんが増えています。逆の言い方をすれば“子離れできない親”が増えているわけです。
最近では、子どもの親離れのほうが親の子離れよりも早く来てしまうケースが多くて、子どもたちから「親をなんとかしてくれー」と頼まれることもあります。正直なところ、親の子離れのほうが、手がかかります。
だからこそ、今のこの本を手にしているあなたには、来るべき「子離れ」のタイミングを考えておいていただきたいのです。そのためには「守・破・離」の考え方を理解し、実践していただくのが最適だと考えています。
「守・破・離」とは不白流茶道開祖の川上不白(江戸時代中期~後期の茶匠)が記した『不白筆記』(一七九四年)にも見られる言葉で、「修行の段階を説明する言葉」として現代でもよく使われています。
「守」・・・・修行の最初の段階で、指導者の教えを守り、真似することから始まります。まずは言われたとおり・見たとおりの形から入り、一から百まで型通りに行います。しかし、「型にはまって融通がきかない」ことにならないよう、作法・技法に加えて「価値観」もしっかり教えなければなりません。
「破」・・・・試行錯誤する段階です。さらなる飛躍のためには「言われたことを忠実にこなす」だけでは不十分。自身でそのことに気づき、独自に工夫して指導者の教えになかった方法を試してみる段階です。
「離」・・・・文字通り指導者から離れ、自らの新しい道を確立させる最終段階です。
子育てにあてはめれば、「守」は幼児期のしつけや学校の勉強を、「離」では一人前に独立する姿をイメージすることができるでしょう。
では、「破」の部分は何を指すのでしょうか?実はそれが、思春期の挫折や葛藤、摩擦なのです。子離れとは「破」の大切さを親が理解して、手出し・口出しを控えて見守ること。『西遊記』に出てくる「お釈迦様の手の上で・・・」のように、広い心をもって子どもにチャレンジをさせてください。
「中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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