トップページ ≫ 外交評論家 加瀬英明 論集 ≫ 西洋中韓の饒舌と相手に合わせる日本の寡黙 外交評論家 加瀬英明
外交評論家 加瀬英明 論集
中国人や、韓国人は饒舌だ。海外に出て、遠くからだと、日本人か、中国人か、韓国人なのか、区別できないことがある。だが、近づくと、中国人や韓国人なら手を振って、せわしなく話しているので、すぐにわかる。
江戸時代初期に生まれた俳句は、日本人の寡黙さを現わしている。茶室でも沈黙が重んじられる。
俳句や、短歌は、西洋の詩が作者の主観にもとづいているのに対して、万人の共通体験をうたっている。
西洋人も、饒舌だ。アメリカや、ヨーロッパでレストランに招かれると、喧騒をきわめているから、落ち着かない。日本では饒舌であると、品が悪い。ところが、西洋では寡黙であると、無礼だとみなされる。
幕末の万延元(1860)年に、遣米使節団が日米修好条約の批准書を交換するために、アメリカへ渡った。サンフランシスコに到着して、市長の歓迎レセプションに招かれた後に、副使の村垣淡路守範正が印象をつぎのように記している。
「席中のやかましいことは言葉につくしがたい。(略)悪くいえば、江戸の市店などの鳶人足の酒盛りもこのようなものと思われる」(『遣米使日記』)
日本人は本意ではなくても、「すいません」とか、「申し訳ありません」といって、互いに詫びの言葉を連発する。相手に合わせる文化なのだ。外国人はめったに詫びることがない。
(徳の国富論 第6章 「指導者」や「独裁者」がなかった日本語)
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