トップページ ≫ ライフ ≫ 終活とは何か!人生を全うするために ~さいたま市薬剤師会主催~
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「自分自身で動けなくなるのなら安楽死したい」と老女の質問に会場がざわついた。
「生きてください」と優しい訴えかける鈴木氏。
平成26年9月21日15時より浦和ロイヤルパインズホテルで第4回市民公開講座「終活:静かな看取りはできないのか?」~尊厳死、平穏死を語る~が一般社団法人さいたま市薬剤師会の主催で開催された。
日本尊厳死協会副理事長・元埼玉社会保険病院院長鈴木裕也氏を講師に招き、定員160名に300名余の応募があり、会場は満席。興味深い題材に、会場の誰もが耳を傾けた。
副会長の安藤和夫氏の開会の挨拶で幕を開け、会長挨拶代理に副会長の堀野忠夫氏は「薬剤師のお仕事をしっていますか?」と問いかけながら説明し、薬剤師が町の科学者として活動していると挨拶。
鈴木氏は始めに、日本は100歳以上の高齢者が5万4千人になり、過去最多であることを伝えた。
現在は平均寿命より健康寿命が注目されており、男性が70歳、女性が73歳と言われている。
健康寿命とは日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間のことで、いかにこの期間を長くできるかが今後の課題であると訴えた。
次に『人は何故「死にざま」にこだわるのか?』と問いかけた。
天寿を全うし、自然に死に至り、静かに眠りに就くことができれば、そこに拘りがない。
しかし、他人の力で勝手に生きながらえた状態が続いてしまうと、そこに拘りが生じてしまうだと言う。
人は命の灯が消える時、人生を振り返り、自らがメッセージを残した人達にきちんと伝わっているのかを確認する。それは色あせることなく残された人々の心に深く刻まれる。
人生の終末期、臨終は安らかのものでなくてはならないのだと強調。
本人の意思表示が無くなった時のためにも、自分の終末期医療に対しての自分の考えを表し伝えておく(Living Will)ことができる日本尊厳死協会が1976年に設立。現在12万5千人余が入会しており、死期が迫った時に延命治療を断る宣言書を書いている。
尊厳死は人間らしく死をむかえることであり、苦痛から解放されるためのペインコントロールはするものの無意味な延命治療は行わない。
安楽死は苦痛を取り除くために自殺を助けることであり、全く別のものである。
だからこそ、冒頭の女性の質問に対し、鈴木氏は人生を全うする勇気をあたえたのだ。
これから益々医療が発達し、何年もチューブにつながれたまま不本意な終末期を送る人が増えつつある今日。
人は生まれてきたからには、必ず死を迎えなければならない。
残酷であるようだが、逃げられない現実であることを深く感じた。
本来、自分の最期は自分で決めるべきものではないのだろうか。
そのためにも今できる準備をしておく必要があるのだ。
(馬渕 凜子)
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