トップページ ≫ コラム ≫ 埼玉の余話 ≫ 埼玉の余話2015.7.28 「知事選と不争の徳」
コラム …埼玉の余話
何故、いま知事選なのか。かなりの有権者がそう思っている。少し荒っぽいいい方をすれば、自民党県議団が上田知事にケンカを売ったからだろう。理由は県の計画した公園が某大物前県議の土地がからんでいるからおかしいというところかららしい。しかし某前県議と、現職の某県議との主導権争いがあり、元県議は敗北。先日の県議選でも落選してしまった。そして、多選自粛条例をつくった上田知事へ矢は向けられた。
一般質問でも自民党は、新人を登壇させて条例違反だと質問をさせた。しかし、その質問の前に知事は四選を決意し、表明してしまっているから、すべて後のまつりになってしまった。四選が多選にあたるのかという議論も定かでない。条例も禁止条例でなく、あくまで自粛するという。コンニャクのような条例だから、固さもない。さらに自民党は有力候補がみつからない。みつからないまま戦いに突入してしまった。選挙は戦う意味と意義があるからこそ、成り立つのだが、その条件がなかったら有権者にとっては迷惑なはなしだ。老子は不争の徳を説いた。すぐれた指導者は武力を乱用しないという意味だが、どうも争気のみのリーダーの姿をみていると情けなくなる。政治の要諦は、争いでなく、辛抱づよい話しあいにあることを忘れてはなるまい。
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