トップページ ≫ 社会 ≫ 二元代表制の岐路・埼玉県政の問題点
社会
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8月の知事選は上田さんの圧勝に終わったが、自民党内での候補者選びの最中、「二元代表制」ということがかなり話題になっていた。あまり聞きなれない言葉だが、地方政治の土台になっている大事な制度なのだ。その証拠に憲法93条にこの制度が唱われている。つまり、地方政治は首長と議会は両輪の輪なのだから、緊張関係を保ちつつ、時には協力し、時には厳しくチェックするという精神を貫きなさいと言っているのだ。選挙も知事選や市町村長選は有権者が直接選挙によってそれ等を決める。一方で議員の選挙も有権者が投票によって決め、知事、すなわち執行者は予算や条例を提案でき議会は予算等を決定する権限を有しているということだ。これに対して国政は異なる。国会議員の中から首相を選任する。これが議員内閣制といわれるものだ。したがって、多数を占めている政党からトップが選ばれるのだからほとんど政権与党の数で提案は決定されていく。
地方議会は二元代表制だから是々非々のかたちがとられていくのが正常な姿になる。ところが多数をとっている会派が知事や執行部と感情的な対立をすると政治がスムーズにいかなくなり、一番困るのは行政側であり、有権者の側となる。埼玉県政はまさにそんな現実にあるといって過言ではあるまい。どちらか一方の横暴を防ぐ為に先進国では多くが二元制でなく、議会が首長を選んでいくシステムを導入している。それだけに地方の議員の選挙は重要であり重みがもたれているのだ。地方創生という言葉が一人歩きしているようだが、この辺の事情も熟慮・再考の余地があるようだ。
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