トップページ ≫ 社会 ≫ さいたま市の空き家問題が前進~冨田かおり市議会議員質問を受けて
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さいたま市議会9月定例会に於いて、9日水曜日、冨田かおり市議会議員(南区選出・民主改革)が「さいたま市の空き家政策の方向性」について質問を行った。冨田議員の質問に対し、清水勇人市長は「さいたま市の空き家率は9.9%で、政令市の中では最も低い率。戸建てに限れば空き家率は5%と大変低い水準である。しかしながら、空き家率は低いものの、各区のくらし応援室には、平成26年度に約280件の空き家に関する相談が寄せられている。このことから、“さいたま市空き家等の適正管理に関する条例”に基づき、空き家所有者に対し適正管理を促すと共に庁内連絡会議を開催し、空き家対策を実施しているところである」と答えた。昨年11月に行われた九都県市首脳会議で清水市長が表明した「空き家住宅を含めた中古住宅の流動化」の進捗状況についても「首都圏連合協議会に於いて、“中古戸建住宅の流通促進検討会”を設置し、流通上の課題や取組について検討してきた。次回の九都県市首脳会議で研究成果を報告することになっており、報告書を作成中である。中古戸建住宅の流通が促進されることにより、空き家の発生予防に寄与できるものと考える」と答弁した。また、冨田議員は、整合性が取れていない、“空家対策特別措置法”と“さいたま市空き家等の適正管理に関する条例”の関係性についても質問し、三ツ木環境局長は「特措法と条例との整合性を図るため、現在精査を行っている段階。現段階では特措法と条例の併用したい考えだが、条例改正の必要性については、鋭意検討しているところである」などと答弁した。そして、空き家等の利活用について、三ツ木環境局長は「空き家等の所有者から利活用についての相談に対応するべく、空き家等に関する正確な情報の把握に努め、各区に寄せられた相談を集約し、一元管理するためのデータベース化を進めているところである」と答弁した。
“さいたま市空き家等の適正管理に関する条例”制定から3年半経ったが、まだまだ課題は山積している。例えば、市民から多数相談が寄せられている「空き家の雑草繁茂問題」についても、特措法・ガイドラインに明示されていないことから、特措法と条例の判断基準に差異があることも事実である。冨田議員の質問により、条例改正も視野に入れた動きとなり、空き家問題は一歩進んだ形になった。
直木 龍介
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