トップページ ≫ 社会 ≫ ラスパイレス指数から見るさいたま市の公務員
社会
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地方自治を支える地方公務員だが、地方公務員の給与には私達の税金が使われている。だからこそ、私達は自分たちの税金が適正に使われているかを知る必要がある。
〔地方自治法第2条14項〕では地方自治体はその事務を処理するにあたって最小の経費で最大の効果をあげるようにしなければならないと規定してある。もちろん、この経費の中には地方公務員の給与も含まれている。
また〔地方公務員法14条〕では地方公務員の給与、勤務時間その他の勤務条件が社会一般の情勢に適応するように、随時、適当な措置を講じなければならないという情勢適応の原則が定められている。つまり、地方公務員の給与が社会一般と比べて高過ぎたり、低過ぎたりした場合は随時是正しなくてはならないというものだ。
よって、地方公務員の給与に関しては最小の経費で最大の効果を挙げることを目的としつつ、社会一般との差が出たときは随時改定するものだと言える。
公務員給与水準を考える際には、ラスパイレス指数を見る必要がある。簡単にご説明すると、ラスパイレス指数とは国の行政職俸給表適用職員の俸給月額を100として計算した数値だ。
図はラスパイレス指数のさいたま市、政令指定都市平均、全国平均のグラフだ。
ご覧の通り、さいたま市公務員の給料は全国市平均よりも3%ほど、政令市平均よりも2%ほど高い水準となっている。
このラスパイレス指数が比較対象としているのは給料だけであり、諸手当を加味した給与ではない。
平成25年度のさいたま市職員の平均給与は697.9万円。一方政令市平均が661.9万円。給料比較では2%ほどしか開きがなかったものが、諸手当を加味した給与比較になるとなんと5%強もの差になる。
あきらかに地方公務員法の定める情勢適用の原則から逸脱していると言わざるを得ない。
では、例えば、さいたま市職員の給与水準を他の政令指定都市平均に合わせた場合、どれくらいのコストが削減でき、新たな財源を生み出すことができるだろう。
さいたま市職員の給与費合計は約521億円(平成25年度4月1日)だ。他の政令指定都市平均に合わせるため、5%削減すると約26億円もの新たな財源を生み出すことができる。
社会保障や子育て支援に充てる財源を捻出するために、まずは公務員自らが身を切る改革が必要だ。
佐久間翔一
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