トップページ ≫ 社会 ≫ 所沢市長選挙も中盤の戦いへ~行方はまったくこんとん
社会
特に埼玉県、さいたま市の政治、経済などはじめ社会全般の出来事を迅速かつ分かりやすく提供。
11日に告示された所沢市長選挙。
連日、所沢市内は選挙カーと、候補者を支援する確認団体車が8台、縦横無尽に走り回り、閑静な住宅地も一瞬にして戦いの場へと姿を変える。平日朝の通勤通学時でも普段は静かな西武狭山線下山口駅や西武球場前駅にも、各陣営が立ち、支援を訴える毎日が続いている。
住民投票が行われるきっかけとなった、防音校舎へのエアコン設置問題や、所謂「育休退園」の問題などが争点となり、全国的に注目に集めることになった所沢市長選挙。現職の藤本正人氏に対し、元衆議院議員の並木正芳氏、元市議会議員の石井弘氏、所沢地区労議長の市川治彦氏が立候補し、エアコン設置問題や「育休退園」問題など、藤本氏の強引な手法に異を唱える。どの候補も異口同音に「市民の声に耳を貸さない市長は交代だ」と叫び、すっかり悪者になってしまっている藤本氏だが、事実は若干異なるようだ。ある市の職員は「エアコン(設置問題)でダーティーなイメージが強くなってしまった藤本市長ですが、藤本市長くらい市民や職員の声を聞く市長もいませんね。行事に出席している際も、声をかけてくれる市民の方からしっかり意見を聞いて、今市民は何を求めているのか、常に考えている人なのです」と話す。事実、長年くすぶっていた西武池袋線西所沢駅西口改札設置問題は、藤本氏によって具体化し、現実味を帯びてきた。これも藤本氏が市民の声にしっかりと耳を傾け、発想の転換を図ったことが、大きく動き出すきっかけとなった。また、東所沢和田3丁目の東川沿いにある所沢浄化センター跡地に出版大手のKADOKAWAを誘致し、新しい製造・物流拠点とともに図書館・美術館・博物館を融合した日本初の施設を建設し、「クールジャパンフォレスト構想」(公共貢献施設を含めた東所沢地区を中心とする人と自然と文化が調和した街づくりを目指す構想)実現に向けても動き出した。
実績、そして具体性ある政策を掲げて選挙戦を戦う現職の藤本氏に対し、エアコン設置問題や「育休退園」問題などを争点に、藤本氏に真っ向から立ち向かう並木氏と石井氏、そして市川氏が何処まで支持を広げられるのか、最後の最後まで分からない。ある市の有力者は「松井地区の票で勝負が決まる」と言う。元々松井地区は並木氏の地盤で、今回並木氏を支援する民主党の水村篤弘県議会議員も、市議時代から松井地区が地盤である。また、共産党のベテラン荒川広市議会議員も松井地区が地盤であるため、市川氏もかなりの票を獲るだろうと言われている。藤本氏を推薦している公明党も、亀山恭子市議会議員の支援者を中心に、かなり強い地域でもある。古くからの住民が多い上安松、下安松、松郷、比較的新しい住民が多い東所沢和田、松井地区はかなり複雑な票の出方だと思うが、松井を制する者が所沢を制すと言っても過言ではないだろう。
直木 龍介
バックナンバー
新着ニュース
- 島耕作、50年目の慶事が台無しに(2024年11月24日)
- 第31回さいたま太鼓エキスパート2024(2024年11月03日)
- 突然の閉店に驚きの声 スイートバジル(2024年11月19日)
- すぐに遂落した玉木さんの質(2024年11月14日)
特別企画PR