文芸広場
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わが家は隣家とかなり接近している。だから、お互いの家の声が聞こえることがある。子どもが小さい頃は、子育てのくたびれも手伝って、子どもに説教を毎日のようにしていたわたし。われを忘れての大音量。
そんな頃、隣の奥様と顔を合わせると、「いろいろ大変ね。手伝えることがあったら何でも言ってね。」などと言われる。面倒見のいい方なので、気にしてもらってありがたいという気持ち半分。恥ずかしさ半分…。嘘だな。恥ずかしさの方が大きかった。
お隣から聞こえてきたセリフで忘れられないのがある。
「自分で答えを出すから。」
ご主人が娘さんになにかを言っている様子で、娘さんが大きな声で言い返していた。
ことばが沁みた。そうだな。親が子どもにいろいろ言っても、答えを出すのは子ども自身だ。
最近、お隣から赤ちゃんの泣き声が時々聞こえる。たぶん子どもを産んだ娘さんが、時々帰ってきているのだろう。そういえば、娘さんも、わたしの大声を聞いていただろう。あの頃の態度は、子育てする娘さんにとっての反面教師になれるだろうか。
檀ままこ
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