トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと第1章子育て方針のタブー(14)
教育クリエイター 秋田洋和論集
~ 子どもの教育は自分が子どものときを基準にしている~
子育てには、何通りものプロセスがあります。こんなときは叱るべき?どうやったら言うことを聞く?習い事や塾はどうしよう?誰だって悩むものです。そのときに多くの人が拠り所とするのが、「自分の(あるいは誰かの)成功体験」です。だからでしょうか、「私が子どものときに○○だったので、子どもにも同じことをやらせます」ということをおっしゃるかたはとても多いのです。しかしこれは、間違いです。
スポーツを例に説明しましよう。我々の時代には「うさぎ跳び」をやらされましたし、運動中に水分補給をさせてもらえないのが常識でした。しかしこれらは、今の時代では「非常識」。常識は、時代とともに変化するものです。だから「私が子どものときには○○だった」は通用しないのです。
しかし、こうした常識の変化は「教育」の世界ではとくに無視されてしまいます。成功体験をもっている親御さんだと、ほぼ全員が自分の子どもに対して「自分はこうやって成功した、だから同じようにしてみなさい」というアドバイスをしています。
皆さんにも経験がありませんか。先輩の「昔は○○だった」という自慢話。自分の経験を美化するだけならまだしも、「あなたも同じようにやってみなさいよ!」と押し付けられたら、困ってしまいます。
子どもたちも同じです。中学生くらいになると親の言うことを聞かなくなってきますが、それは反発しているというよりもむしろ、「困っている」のです。
中学生という時期は、自分の考えをしっかり述べる機会をもつことが大切になってきます。時代の変化を考慮しない親の押し付けは、子どもが自分自身で判断する機会を奪っていることになるのです。
また、母親に対しては反発できても、父親にはできない子どももいます。「お父さんの考えは間違っている」と言い返すのは、子どもにとってはかなりハードルが高いことではないでしょうか。だから、お母さんがクッションになる必要があります。お父さん・お母さんの成功体験は、子どもの足を引っ張り、やる気を削いでしまうだけであると自覚し、押し付けには気をつけましょう。
「中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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