トップページ ≫ コラム ≫ 男の珈琲タイム ≫ 箱根駅伝はやめるべきか?!
コラム …男の珈琲タイム
「箱根駅伝はそろそろやめるべきだ。またそういう声が年々多くなってきている」。
ネットで某評論家が述べていた。理由は「選手に過酷すぎる。現に箱根山の山の神達はその後みな駄目になってきている」そうだ。 そうか? 私の首は絶対にタテにふれなかった。それどころかヨコに大きくふれた。
私は生来、マラソンが大嫌いだ。それこそ理由は明解にして単純だ。私にとってはとてつもなく苦しいのだ。遅いのだ。苦手中の苦手で、その嫌さが夢にまででてきたものだ。しかし、だからこそ、このつらいマラソンを颯爽と走り抜く人達には昔から憧景の念をもち続けてきた。凄い! 何であんなに走れるのか!私には努力するもっと前で自分を拒否してきた。私は弱いのか。どれだけ自戒の念にさいなまれたことか。待てよ。あの苦しいマラソンは、人生そのものではないか。ある時、私は悟りのような境地にたどりついた。そうだ!人生の長距離ランナーになってやろう!決めたら速い。
私は今日までどれだけ人生の箱根山を登りつめ、下り、歯をくいしばってきたことか。上り坂、下り坂、そして”ま坂”、谷底。そこからはい上がる気力と執念!箱根駅伝に私は毎年、私の人生を重ねている。あの苦痛に満ちた走り。目標、挑戦、気力がパノラマとなって私たちを興奮させ充足させた時間を与えてくれる。さらに私は思う。”疾風に勁草を知る”とはこのことかと。 激しい風がふいてはじめて、強い草が見分けられるのだ。困難にあってこそ強い意志が必要なのだと。さらに困難にあって冷静にひょうひょうと気品と風格のある走り方ができる男はかっこいい。今回、六区を走って区間新記録をつくった日体大の秋山清仁君にそれを観た。
いまさらながら百年ぐらい前にこの箱根駅伝を考えた人に敬意を表したい。毎年1月2日は私を勇気づけ、人生の設計図に太い鉛筆を強く書き入れる日となっている。
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