トップページ ≫ 地域情報 ≫ 新春恒例「日進餅つき踊り」開催~江戸時代からの伝統今年も披露
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今年も新春恒例「日進餅つき踊り」が開催された。伝聞によれば、江戸時代、参勤交代で中山道を通行する大名や武士を接待するために行われたのが餅つき踊りの始まりと言われおり「接待餅」とも呼ばれている伝統行事である。さいたま市指定の無形民俗文化財にも指定され、日進餅つき踊り保存会を中心に、周辺自治会など各団体も毎年入念な準備が行われ、踊りの稽古も定期的に行われている。
大晦日の夜11時、日進神社(さいたま市北区)の境内に設置された餅つき踊りが披露される舞台上の準備が進められ、参拝客も続々と日進神社に集まり始めた。時間を追う毎に参拝客の列は長くなり、踊りが披露された後振る舞われる「福もち」の整理券も配布が始まった。
地元選出牧原秀樹衆議院議員(自民党青年局長)、鈴木弘県議会議員など来賓挨拶に続き、いよいよ餅つき踊りが始まった。臼の周りを杵を持った踊り手たちが囲み、リズミカルに踊りながら餅がつかれて行く。五穀豊穣を祝う「豊穣の曲つき」、鶴をイメージした「瑞祥の曲つき」などが披露され、杵を振るスピード、そして息合ったタイミングが観ている者を魅了し続けた。
踊りが終了し、つかれた餅はすぐ黄粉がまぶされ「福もち」として参拝客に振る舞われた。この「福もち」を食べると、1年間無病息災で過ごせると言われ、大勢の参拝客もこの「福もち」が配布されるのを心待ちにしていた。
地元日進に住む女性は「毎年楽しみにしております。日進に住む者にとって、江戸時代からの伝統行事で新年を迎えられることはうれしいです。今年も福もちを食べて健康に過ごし、来年も餅つき踊りが見られるといいですね」と、受け取ったばかりの福もちを片手に、笑顔で帰路に就いていた。
日進は川越線・埼京線が通る利便性から、新しい町というイメージがある一方、江戸時代からの伝統や文化も息づく町でもある。伝統文化を維持するために、古くからの住民たちが尽力し、新しい住民たちも地域の文化を理解し、協力して行くという図式が出来上がりつつある日進の更なる発展が、これからも期待できるだろう。
直木 龍介
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