文芸広場
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年が明けて2日目、珍しく早起きすると、外は明るくなりかけていた。西側の窓を開けると、素晴らしい景色が目に入ってきた。雪におおわれた富士山が朝日を受けてバラ色に染まっているのだ。登山用語のモルゲン(morgen 朝)ロート(rot 赤い)と呼ばれる現象だ。
視線を右に移していくと、秩父と群馬の山々の間に見える浅間山も赤味を帯びている。朝日を浴びても、すっぽり雪をかぶっていない他の山々はこうはならない。富士と浅間は別格のようだ。ともに山裾は雲が広がっていて、色づいた峰が空に浮かんで見えるのも神秘的だった。
さいたま市内に建つ共同住宅の西向きの部屋に入居してから15年になるが、同時に2つの名山のモルゲンロートを見たのは初めてだ。冬の間、富士はひんぱんに見られるが、浅間はなかなか姿を見せない。
新年早々、自然からのうれしいプレゼントに感激し、寒くても早起きしようと決意した次第である。
山田 洋
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