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外交評論家 加瀬英明 論集
アメリカは、何と不思議な国なのだろうか。アメリカは、他のどの国の歴史の尺度をあてはめても、理解することができない。
アメリカは歴史が浅い、人工国家である。イギリスの商人が1607年に、さらに迫害を逃れた清教徒が、1620年に東海岸に上陸して、植民地建設を始めてから、まだ400年前後しかたっていない。
1776年の独立からも、230年あまりの歴史しかない。
その国がどうして、これほど大きな力を持つようになったのだろうか。
とうてい常識で測ることが、できない国である。アメリカは理解しにくい、なんとも奇妙な国だ。
全世界から、祖国を捨てて渡ってきた、寄せ集めの人々がつくってきた国であるのに、これほど活力に溢れた国であってきたのは、不思議だとしかいえない。
アメリカが世界のなかで、もっとも活力に溢れた国であることに、異論を唱える者はいまい。いったい、どこからそのように大きなエネルギーを得ることが、できたのだろうか。それを知るためには、アメリカの生い立ちに分け入って、その歴史を知らなければならない。
ワシントンは、第二次世界大戦の前夜までは、ロンドン、パリ、ベルリンなどと並ぶ、列強の首都の一つでしかなかった。
第二次大戦では、アメリカの工業力が連合国を一手に支えたために、ワシントンにおいて戦時経済をはじめ、戦争計画が立案されて遂行されたので、多くの官庁が次々と新設された。そうするなかで、ワシントンは連合国の首都となった。
大戦後も、米ソが世界を二分して対決した冷戦のもとで、アメリカの力が自由世界を支えたので、ワシントンは自由世界の首都であり続けた。
アメリカはいつまで超大国でいられるか 第1章オバマ大統領の凋落
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