埼玉県では、創業・ベンチャー支援センター埼玉や、さいたま商工会議所産業振興課が開講する「さいたま女性創業塾」などの存在により、創業支援体制が充実していると、他の都府県でも話題になっている。

平成２６年１月に施行された、産業競争力強化法によって、創業支援に取り組む市区町村に対する支援体制が確立したが、自治体によって創業支援への取り組み方は様々である。

日本海側のある県から人事異動でさいたま市へやってきた４０代男性は、常々創業を考えていた。さいたま市へ異動になる以前、創業セミナーに参加したことがある。しかし、その県で主催する創業セミナーは、形式だけのまったく参考にならないセミナーで、しかも、セミナー後の懇親会への参加に難色を示したら「懇親会こそがセミナーの核心です。参加されないということは、創業する意欲がないとみなします」と、担当者から言われたそうだ。男性はその後、暫くしてさいたま市へ異動となり、創業・ベンチャー支援センターを訪ねた。セミナーと相談体制の充実ぶりに驚き、そして、セミナーに参加する人の創業に対する熱意にも驚いたそうだ。

「創業したいけど、何から手を付けていいか分からない」

そんな相談でも、創業・ベンチャー支援センター埼玉は、創業相談アドバイザーが懇切丁寧に教えてくれる。各士業協会などの協力で、開業手続きや社会保険などの相談にも乗ってくれる。　また、創業準備ワークショップや、会社設立希望者向けパッケージセミナーなど、準備状況やステージに合わせたセミナーやワークショップも開催している。

また、創業・ベンチャー支援センターには、会員制女性起業支援ルーム「COCOオフィス」も開設されるなど、上田清司知事が先頭になって取り組む「埼玉版ウーマノミクスプロジェクト」の推進によって、女性の起業支援にも力を入れている。　

ぜひ、創業を考えている方は、創業・ベンチャー支援センター埼玉を一度訪ねてみては如何だろうか。尚、さいたま市までちょっと遠いという方には、県内各地で創業塾が開催されている。ちなみに１月２３日から２月２０日までの毎土曜日、熊谷市立商工会館にて、「女性創業スタートアップ塾in熊谷」が開催される。

創業・ベンチャー支援センター埼玉　
さいたま市中央区上落合２－３－２新都心ビジネス交流プラザ３Ｆ
電話：048-711-2222　
【開館時間】
平日・土曜日　9：00～17：00
※日曜・祝日・年末年始(12月29日～1月3日）は休業

直木 龍介