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外交評論家 加瀬英明 論集
アメリカが、内向きのサイクルに入った。
いまでも、日本の平和主義が崇高なものだと、信じ込んでいる国民が多い。だが、もし、アメリカ国民が厭戦気分に陥ることがあったら、困るというのであれば、身勝手でしかない。
もし、アメリカが日本と同じように、平和主義を採ることがあったら、日本の一大事だ。それが、日本国民の本音であるとしたら、日本の平和主義は、贋物でしかない。
日本の平和主義は、寄生虫の妖夢でしかないのだ。アメリカに寄生虫のように縋って、生きてきたとしかいえない。
日本では、アメリカという外国に防衛を依存して惰眠を貪るのが、“平和主義”と呼ばれてきたのにすぎないのだ。いつまでも、アメリカに縋っていてはならない。平和憲法幻想と国連幻想を捨てて、自国を自分で守る覚悟を持つことが、必要だ。
日本においても、世界においても、アメリカが超大国であるのをやめて、孤立主義の殻に籠りつつあるとみる人々が、多い。
アメリカは第二次大戦後、その時々に、覇権を行使しようと望もうが望むまいが、一貫して強力な覇権国家でありつづけてきた。世界の大部分に君臨してきたといっても、よかった。
アメリカが世界に対して、わが物顔に振る舞っていた時代が、長く続いた。
いったい、いま、私たちの目の前で、そのアメリカの時代が、終わろうとしているのだろうか?
だが、アメリカが頂点を過ぎた国で、これから力を衰えさせてゆくとみるのは、早まっている。
私は、“アメリカ屋”である。ずっと、アメリカの脈を測ってきた。
アメリカは周期的に、外へ向かってゆく時期と、内に籠る時期を繰り返してきた。
オバマ政権はまだ任期を、2年あまり残している。このあいだ、オバマ大統領がリーダーシップを、取り戻すことはありえない。
しかし、今後、アメリカが世界の指導国家の座を降りると見るのは、早計だ。アメリカという国の習癖を、過去に遡って、知らなければならない。
アメリカはいつまで超大国でいられるか 第2章アコーディオン国家・アメリカ
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