社会
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東京都心から半径40~60kmで横浜-東京-埼玉-茨城-千葉とぐるり環状に結ぶのが首都圏中央連絡自動車道(圏央道)だ。昨年10月末に桶川北本と白岡菖蒲の両インターチェンジ間が開通し、埼玉県内区間は全線開通となった。私の実家が両インターチェンジに近く、たまに通ると、あたりの景色が様変わりしているのに驚かされる。
もともとは水田や畑の農地だった所だが、用地買収においてはそれなりの金が動いたのは確かだ。インターチェンジができた所に知人が土地を持っていた。売却代金を手にして、さぞやホクホクと思いきや、複雑な表情を浮かべている。
先祖代々の土地だけに、それを売却するとなると、親族にも報告しなければならない。遺産相続はとうに完了しているのだが、その時点では圏央道の話は具体化していなくて、農地だからということで遺産相続が決着した事情がある。その土地が大金に化けると、親族たちも黙ってはおらず、分け前を主張し始めた。親族間の話し合いはまとまらず、結局、裁判所の判断を仰ぐことになった。
重い気持ちで裁判所に行き、控え室に入った知人は仰天した。部屋には弁護士とおぼしき人に伴われた隣人が2組いたからだ。バツの悪さはお互いに苦笑いでごまかしたが、3者とも同様のトラブルを抱えて、ここで鉢合わせしたようだ。
公共工事のある所には、この種の悲喜劇は絶えないのだろう。
山田 洋
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